【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1382.交流
暫らくの間無言で戦いの様子を眺めていたレイブであったが、三つ目の果物を平らげたタイミングで不意に猫っぽい魔獣に声を掛ける。
「おい右だぞ! 今倒した奴の影から狙ってんじゃん!」
『っ! おう! 良しっ、サンキュ』
「なんの」
単独で多くのモンスターに対処するだけでなく、不意に現れたレイブを庇いながらの立ち回りに、個の戦闘力では遥かに勝っている魔獣も、やや疲れてきているのか動きに精彩を欠き始めている。
そんな隙を突こうとしたモンスターの動きを指摘したレイブのアドヴァイスは正に絶妙のアシストとなっていた。
声を発した後、まだ座ったままではあったが、大分治って来ているのか戦闘を見つめながら首を傾げて何かを思案しているらしく見える。
やがて、表情に判り易くはっとしたものを浮かべながら言葉を続けるレイブ。
「お前若しかしてパダンパかっ? キャス・パリーグの息子だろ! 違うか?」
『お? おう! トウッ! ゼェゼェ…… あ、あんた、お、お袋を知っているのか? ゼェゼェ、それっ!』
「やっぱりそうなのかぁー、ネコ科じゃ珍しい赤い瞳だろ? 親子だもんなー、そりゃ似るわなー」
『そ、そうか、お袋の知り合い、か…… それより――――』
「危ないぞっ! ほれ新手が狙ってるじゃないかっ! 集中だよ、集中っ! 気を抜くにはまだ早いだろっ!」
『くっ! こなくそっ! えいやっ! 喰らえっ!』
会話の途中、モンスターの群れから目を逸らしたネコっぽい魔獣改め、キャス・パリーグの息子キャス・パダンパはレイブの声で集中力を取り戻せた、再びのナイスアドヴァイスっ! そう言って良いだろう。
モンスターの数は確実に減り続けているものの、戦いの騒ぎに気が付いた別個体達が、壁際から降りてきて次々と戦いに参加してくる為に中々終りが見えない状況だ。
先程何かを話し掛けようとしていたキャス・パダンパもそれどころでは無いらしく、大きく開けた口で激しく荒い呼吸を繰り返しているだけだった。
レイブも又、真剣そのものの表情を浮かべてモンスターを睨み付けながら言う。
「なあ、こいつら何かおかしくねーか? バイコーンにしちゃ無表情だしさ、変じゃね?」
『がぁっ! それっ! ふぅふぅ、クソっ! ゼェーゼェー、このヤロっ! ゼハーゼハー』
「ほら、体とかもボロボロじゃん? この辺りじゃこんな感じなのか? コレ普通?」
『痛っ! チキショーっ! このこのっ! ブハァーっブハァーっ!』
「内臓とかも出ちゃってる様に見えるよな? あっちの奴なんか後ろ半分腐っちゃってね? キモクね?」
『ゼッゼッゼッゼッ、そ、それ、ゼェーヒュゥーゼェーヒュゥー、それより、も』
「え? なになに?」
『治ったんなら手伝ってくれよっ! 約束しただろっ!』
「あー、そーゆー」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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