【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1541.聞き込み
言われた通り、振り返る事も作業の手を止めることも無い物の、その場で僅かに姿勢を正したシュカーラにグログロの声は続く。
『聞きたいのは、ほ、他なら無い、あの女の事でち』
「あの女? ですか?」
キョトンとしながら顔を向けたシュカーラにグログロは自分の背後の地面に視線を移して小声で答える。
『あの魔神入りの女でちよ、どーゆーニンゲンなんでちかね』(コソッ)
なるほど、グログロから見て背中側ではレイブ達スリーマンセルとガトが未だにワイワイ楽しそうにやり取りしている。
魔神入りって事は間違いなくガトの事を指しているのだろう。
シュカーラはキョトンに首を傾げる素振りも加えて返す。
「ガトさんですか? 評判は悪くないですよ? ああ見えてお強いですしレイブさん、いえ、レイブ師匠に比べて発言なんかもずーっとまともですからね?」
『それに、き、綺麗? でつからね、でちょ?』
「うーん、私個人は判りませんが確かにそう言う仲間は多いですよ? 群れの女の子なんかもキャーキャー騒いでいたりしますからねー、憧れって奴ですかね?」
『むむむ、ちょ、ちょうなのでつか……』
忌憚の欠片すら感じられないシュカーラの言葉は滅茶苦茶判り易い物だった、私、観察者にはそう感じられたのだが問うた当事者、クズリのグログロは一層難しい表情を顔面に貼り付けて逡巡に嵌り込んでいる様に見える。
更に言えば、シュカーラに気の無い返事をしてからの僅かな間に、自分の背後に数回も視線を送り続けてもいるのだ、いと怪しき所業である。
チラチラ見られている張本人、そう予想されるガト自身は、我等がスリーマンセルとの不毛極まり無い議論、いや単なる言い争いや屁理屈合戦、もっとはっきり言えば無意味な罵り合いに夢中になる余り、一切気が付いてはいない様であった。
気が付いたのはいつの間にか梱包作業の手を止めて、グログロに真っ向から向き合っているシュカーラだけである。
「どうしたんです? 何かご懸念でも?」
当然の疑問を口にするシュカーラに答えるグログロの視線はガトを眺めたままだ。
『いや…… 師姉や師兄から聞いていたのとは随分違って見えたものでちから……』
「はぁ、皆さんはどんな風に仰っていたんです?」
『う、うん…… あっちではでちね――――』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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