【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1664.バルカ(赤)来訪
カルパチアの山間に、季節はずれの稲光が脈絡もなく煌いた。
まあ、青天の霹靂って言葉がある位だ、突然訪れるのが稲妻とか雷光なのだとは思うのだが、それを加えてもびっくりしちゃう程のタイミングで轟音を響かせたのである。
「ひゃぁっ!」
カーミラの悲鳴と共に発せられたベラの言葉は焦燥しながらも幾分かの冷静さを保っている、所謂、事情通っぽい感じである。
「赤い稲妻…… 結構な大物を呼び出してしまった様ですわ! あれは雷精ハスドルバルですわね」
なるほど、言葉の通り、鳴り響く雷鳴に合わせて幾条もの稲妻が空を走る、全て真紅の雷だ。
恐らく見た目の派手さとは異なり、大気を焼く温度は千度前後だと思われる……
因みに大気を走る稲光は周辺の空気を燃やす温度によってその色を変える。
低い方から赤、白、青と順に高温の燃焼へと変わって行くのだ。
バアル配下の雷神や雷精と言えば、有名なバルカ親子である。
本観察でも以前ご紹介したカルタゴの英雄達の事だ、懐かしい。
んで相手を威嚇して恭順を促すのが割と優しくて知的なキャラ設定である弟のハスドルバルで、人間を殺す為の現実主義者、殺戮の実践者が兄のハンニバル、こいつは哺乳類を効率良く殺す白色の雷、大体千三百度以上の雷を好んで使う。
この兄弟の父、ハミルカルは行き過ぎた狂信のせいで普通の感覚は捨て去って久しい。
彼程の極端な信望者に手加減やほどほど等の下らない尺度は存在しない、常にフルパワーで全力なオーバーキル上等どんと来いである。
ハミルカル父さんが現世に顕現する時、纏う雷は青を通り越して紫である。
普通、大気中の雷が青く輝くには三万度前後の熱が必要だ。
父さんの場合はそれを遥かに超える、周辺の酸素や水素を燃やし尽くし、残った窒素を燃焼させる事で紫電を迸り続けさせるのだ。
無論、術者の父さんも疲れる、死に掛けるだろう、ああ、死なないのか、んじゃ消滅直前だろう。
しかしそんな事は彼には瑣末に過ぎない…… 尊きバアルの一兵卒として渾身の力を注ぐ、彼等狂信者にはそれこそが喜びに他ならないのだ、常に強烈猛烈ダイナミックレッツゴーだ。
恐らく後悔とか限界とか無いのであろう、超絶なのだ。
かぁーおっめぇースッゲェナー、オラわくわくしてくっぞー、って奴である。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡