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【1943話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

1943.ぐでんぐでん

 すっかり耄碌もうろくしたカメは気遣いブラザースに言葉を続ける。

『我が神は立派じゃぞい! 無欲で献身的、何より強い! 言わば我欲を克服した最強の破壊神なのじゃ! そこらの脳筋魔神なんか足元にも及ばぬ圧倒的賢者っ! どうじゃ? 滅多にお目にかかれぬ超優良物件じゃぞい? 今決めてくれれば儂の古き仲間達、四聖獣も漏れなく付いてくる大盤振る舞いじゃっ! んんんーーーーっ、っ! 判った、特別サービスっ! 儂直筆、手書きのありがとうカードも付けてやろうっ! コレ? 本当に特別なんじゃからな?』

「なはは…… え、あ、うん……」

『要らないのだ……』

 最後のは本ー当っに、心の底から要らないよね♪
 黙り込むブラザースとどうだ感丸出しのキトラ爺さん、千日手っぽい場に響いたのは妙に明るい声である。

『ブヒャヒャヒャっ! んなゴミ誰が欲しがんのよっ! ブヒャヒャヒャーァっ! ウィーヒックッ! ブヒャヒャ、アンタ随分呆けちゃったみたいねーっ? ブヒャ、ヒック! ウィーブヒャヒャヒャヒャ♪』

 酩酊していたペトラが起きた様だ、カオスの予感しかしない。
 不意打ちに言葉をのむキトラにへべれけペトラの舌は滑らかさを増す。

『大体直筆に価値があるのって有名なキャラだけじゃない! ヒック! ナニ? アンタ自分が有名で人気者とか自負しちゃってる訳っ? 痛たたたたっ! ウィー! 激っ痛ーっ! ケラケラケラ♪』

 自覚があったのかキトラの顔色は少し赤い。

『べ、別にそんな風には思っていないわいっ! 儂は只、感謝の印としてじゃなぁ――――』

『ガラクタ送られてもありがた迷惑よっ! ヒック! どうせ感謝を示すなら実益のある物にしなさいっ! ほら、初回のお客様だけの特別サービス、今だけ九割引とかよっ! ヒック!』

 九割引きって、何グループだけの特別価格だよ…… ってか依り代になるのに初回限定も何も無いだろ…… あっ、それは本家のグループも一緒だったな、夢があるね。
 てっきり社長~ぉ、嬉しい~ぃ、ありがとう~ぅ、とか言われると思っていたのか、キトラは口惜しそうだが仕方ない、この時代には有里さんは勿論、石田社長もいらっしゃらないのだ。

『な、何じゃお主はっ! 横からしゃしゃり出てきおってぇっ!』

『何アンタ? ヒック、本当に耄碌したのね! アタシを憶えて無いとか? 恐っいっわっねー! 痴呆症ってーの? アルツだっけか? キャキャキャキャッ! ねえ、今日何食べたか覚えてる? ケラケラケラ♪ ヒック!』

『お前なんぞ知らんわいっ!』

 ますます調子に乗るペトラに目を剥いて怒鳴るキトラ、レイブは見かねてそっと囁く。

「長老、それアリスなんだよ」

『は? アリス? このチビ豚猪が、か?』

 カメや竜王に比べれば小ぶりだが普通に小屋より大きなペトラはこの問いに答える。

『ははっ、アリスでありますっ! ……ププッー! ウキャキャキャキャッ! グボッ! ゴホゴホッ! ゼエゼエ…… ケラケラケラ♪』

 何の為か後肢だけで直立しビシッと敬礼を決めて答えたペトラだったが、不自然な姿勢が災いしたのか盛大にせ、そして相変わらず何が楽しいのか爆笑を続けた。
 まさかアリスとありますを掛けたつもりでは無かろうが、もしもそうなら重症だ、急性の疾患を疑うレベルだ。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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