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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1719.Re.呪いと封印


「んで結局どーしたのよ?」

「禁忌を破らせて呪われた状態にしたんです、あっ、ニャーン」

「は?」

「でも変身した姿が鶏ガラやナナフシみたいで気持ち悪…… 不健康そうでぇ、そのまま逝かれてもアレだと思ったんで封印を施したんです…… あっ、ニャーン」

「ふ、封印?」

「その通りでチュー」

「シーン」

 もうその語尾要らないんじゃないか? ヴラドに至っては黙っているだけかイタめのオタクにしか聞こえないし。

 私、観察者と違いサタナキアは別の部分が気になった様でオタオタしているヨハンを振り返って問い質す。

「何よ、アンタの奥さんってダキア人だったの?」

「え、ええ、妻の母方がそっち系で…… 妻も酒や羊は口にしませんでしたし鍛錬好きでもありました」

「なるほど、ね」

 簡単に納得したらしいサタナキアの横では、猫とネズミが、オーバートレーニング? だとか、慢性疲労蓄積? だとか言っていた、霧は相変わらずシーンだけである、イタい。

「判ったわ、じゃあ一つ揉んでやろうじゃないの! んでどこにいるのよ?」

 達人風の貫禄を感じさせる言葉だが、額面通り揉み揉み施術で魔核を取り出す、そのままの意味だ。
 振り返った視線の先ではかつて揉み出された経験者達三人が無言のままでベッドサイドの床を指差している。
 指し示す先を見たサタナキアは思わずと言った感じで呟く。

「え、コレ? この壷なの?」

「「「はい」」」

しかしてだけどさ、コレってアレじゃないの?」

「「「はい、尿瓶しびんです」」」

「ふぅ~」

 まあ重篤で原因不明な病人を隔離している尖塔内部の小部屋だ、封印する対象も限られていたりしたのかも知れない…… にしても貴族のご婦人相手に中々のチョイスである。

「しかも中身入り、なのね……」

 うあっ…… どうするサタンっ!

「なにぶん慌てていたもので、ニャーン」

「い、今すぐ洗って参りまチュー」

「ですシーン」

 まあある意味デスシーンではあるよね、ってかヘルヘイムのがしっくりくるか。
 このコイツ等にしては至極全うな申し出に対し、あろう事かサタナキアは尿瓶、それも排泄物の至近に顔を寄せながら小さく、しかし厳しめの声で言う。

「しっ! 何か言っているわ」

「「「えっ!」」」

 聞きなさいっ、そんなケチな事を言われずともサタナキアにならって糞尿に顔を寄せて耳を澄ませる三者にも、消え去りそうな弱々しくか細い声が届く。

『……タ、…………タエ』

「ん? たえ?」

『タエキレヌ、オジョク…… カヨウ、ナ…… ツラハジ! ハラサデ、オクベキ、カッ……』

「「「っ!」」」



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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