【1872話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1872.ファイヤーボール
繰り返しになるが『魔法はイメージ』である。
ここまで例にした火で説明すれば、簡単に現象をイメージして必要な魔力を注ぎ込むだけで済む、非常に効率的な火熾しが可能な訳だ。
具体的には、燃やす対象、まあ地上でそこらにある物では炭素が主になるのだが、なるべく乾燥した物質を選んだ方が燃え易い、当然だ。
魔法のイメージはここで重要な仕事を果たす、前述した通り、乾燥させるのである。
準備した木材とかにゆっくりと魔力を浸透させ、浸透圧を高める事で内包していた水分を抜く、まあここまでは簡単にイメージ出来るだろう。
このイメージが上手に出来る様になると敵をミイラ化したり飢餓状態や渇水で狂わせたり、干し肉なんかを効率的に作ったりが可能となる。
次の段階では燃焼に必要な諸要素、反応先である酸素の濃度を高める事と切欠である熱、多くは電気的なスパークなんかを準備する必要がある。
これには生物内部の電気エネルギーを高める方法と周辺の大気中に気圧差を生じさせる手段の二つに大別されると言われているが、どちらを選ぶのも結果に大差は無い、お好きな方で構わないだろう。
ここまで超リアルに分子の濃度、集める空気の組成と供給手段、燃料である炭素の燃焼率、それらを思い通りにコントロールする方法なんかをイメージすれば、簡単に火が熾せる。
しかし、この段階ではまだ初級スキルとも呼ぶ事は出来ないだろう、これはまだ『着火』に過ぎないからだ。
まあその場で炭素ベースの生き物を燃やす事は出来るだろうが今一つ夢が無い、やはり魔法は飛ばしてナンボ、違うだろうか?
では熾した火を飛ばしてみよう。
玉状に成形した可燃物の形を崩さないように気を付けつつ、これに指向性を持たせて相手にぶつける訳だ。
運動を起こす為には押し出す、若しくは引っ張る訳だが、この場合はやはり押す、のだろう。
引いた場合、牽引物が相手に先に当たってしまうからだ、何か変だ、ってかイヤだ。
火球の前に視認出来ない何かが当たる、ソレ避けられ易くなったりしないか? 私はそう思う。
と言う事で押そう、さてどうやって?
燃えた可燃物の玉を投げる? 打つ? それとも転がす? うーん夢が無い、ってかロマンに欠ける。
となればここでも気圧を使うのが良いだろう、空中に浮かべた火球が風圧でビュゥーだ、うん、格好良い。
言っても初期スキルだ、ホーミング機能とかは要らないだろう、真っ直ぐ向かえば充分だ。
じゃあその為の最低限な準備、直線軌道上の酸素濃度アップと火力維持の為の可燃性物質供給だけに留意しよう。
えぇっ 何か、もう…… ……面倒臭いなぁ。
んなっ! 夢とロマンのファイヤーボールはもう少しで現実の物となるのにぃっ!
もうさ、揮発性の高い油とか浸み込ませた布玉でも百円ライターで着火して投げれば良くね? 火バサミとかでさ! それか火炎瓶とかでさっ!
うーん、そりゃそっちのが随分楽だろうけど…… ロマンは? 良いの?
良いよ! ってか何だよ武器にロマンとかっ! 相手死ぬんだぞ? 真面目にやろうぜっ!
う、うん、そうだね……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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