【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1531.ご馳走
すっかり仲良し兄弟っぽくなったシュカーラを従えてグログロが歩み寄る先にはペトラが大量の食料を並べて微笑んでいる。
『待たせちゃったわね、さあ思う存分食べて頂戴♪』
『うわあ! ご馳走なのでつ!』
足早になって近付いたグログロは目を輝かせていたが、後ろを付いて来たレイブの目には言う程のご馳走は見当たらなかった。
一昨日の朝ギレスラが仕留めたニードルゴート(棘まみれのヤギモンスター)の干し肉と乾燥させた草、少しだけの果実もしっかり干しあげられて、後はたっぷりの水が入った皮袋が一つきりだ。
クズリ一匹にとっては量こそ充分過ぎるかもしれないが、決して贅沢なメニューとは言えなかったのである。
その証に、学院時代それなりの獲物をバーベキューなんかで弟子達に振舞っていた師匠組からペトラが申し訳無さそうな声を掛ける。
『ごめんね、何しろ旅先だから…… こんな物しか用意出来なかったんだけど、せめてお腹一杯食べて頂戴、ねっ♪』
この言葉にグログロは本気で驚いた表情を浮かべて返す。
『こ、こんな物って! お師匠、凄いご馳走でちよっ! こんなに貰っても良いのでちか? あっ! み、皆で食べる分でちよね、ち、ちつれいちたでち…… てへへ』
自分の卑しさを恥じる様に笑う弟子に対し、ペトラは慌てて言葉を掛ける。
『えっ、違うわよ! ここにあるのはグログロの分だから独りで食べても良いのよ? 何よアンタ、遠慮してんのー? ほらぁ、学院にいた頃はいつもこの倍位は軽く食べていたじゃなー、い、の…… はっ!』
言いながらペトラは気が付いてしまった。
旅立つ前まではプクプクと肥えて可愛らしさ満点だった弟子のクズリ、愛らしさが唯一の取り柄だったヌイグルミ扱いの癒し担当の体がいい感じに痩せて精悍に変化している事に、である。
――――も、もしかして…… あっちの皆、旅立ったアタシ達よりも残して来た学院の仲間達の方がピンチ? ってか窮乏しているのかしら…… いや、有り得なくは無いわっ! その可能性を考えていなかったなんて、アタシとした事が迂闊だったわ!
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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