【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1672.ど根性
イザベラの肉体と七人の従者の指は、揃ってハスドルバルの赤い電光に焼き尽くされ、魔核以外は跡形もなく消失した筈である。
残されていた物と言えば、彼らの心を表わすかの様に純粋な真紅の小さな赤い魔核が八つ、それ以外には黒く炭化しつくされた燃えかすだけ…… 彼女ら、そして彼らが生き、喜び、そして悲しみに暮れた全ては消え去ってしまったかに見えた。
事実、魔核は魂の根幹である記憶と経験、以前の生で得た技術やスキルを次の生、悪魔や精霊、又は次代で力を渇望する求道者を依り代にする事で、ある意味生き続ける事が出来る訳で、残された遺骸や慣れ親しんだ武器や道具の遺物であってもその役を負えたりする。
これは結構上位で偉いとか言われている私、観察者こと時の大精霊、カーリーが言うのだから間違いでは無いっ、多分だが……
しかし、命ある者の肉体となる炭素が完全に酸化してしまった消し炭に命の受け皿、依り代としての価値は無い…… これは完全に焦げてしまった食材や、これ以上燃える余地も無い程に焼き尽くされて白く変じた灰が食用にならない事と同じである。
命は食材に残る命の残滓からしか命を受け取れないからである。
だが…… 思い悩むハスドルバルの目の前で、燃えかすで到底命を宿す事など不可能な筈の灰達は、信じられない事に人の形を取ってそこに屹立して立ち塞がって見せたのであった。
『ヴォームーン…… お゛、お゛嬢様あ゛ー、あ゛、お゛、ヴォ……』
中央で構えを取る灰は一際大きく、未だ発音が化け物じみてはいたがどうやらメイドのイザベラの様だ。
対して残りの七体は随分小柄だ、元になった体が指しか残っていなかったせいか、それともそれが焼失した際に残された魔核が小さかったせいだろうか?
こちらも勇敢に構えてはいる物の如何んせんミニマム過ぎて可愛らしい三頭身フィギュアみたいで何と無く癒される見た目だ。
白雪姫と七人のガーデンノーム? いや素材的にはシンデレラのがしっくり来るのかな? 混乱する。
リーダー的なイザベラは身を震わせて全身を覆った灰を…… 覆った? と言うか全身を構成していた灰をキャストオフして払い除け、中から磨き上げた様に光り輝く白骨を剥き出させて言葉を発する。
「あ゛ー、あーあー、ゴホン! ハスドルバル、バルカの息子よ! お嬢様には指一本触れさせませんわ!」
余計な肉、えっと贅灰かな? なんか外身が無くなったせいか、喉の調子も元通りになったらしい、見た目は骨なんだけど……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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