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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1089.それぞれの役割


 尾の先の棍棒状になった膨らみから生えた、六本の棘を体に喰い込ませながらペトラが叫ぶ。

『レイブお兄ちゃん! まだ削れそうに無いのぉー? 痛たたたっ! まだぁー?』

 レイブは額に汗を滴らせながら答える、真剣な表情のままで、である。

「ああ、まだ動きが激しくて…… クソッ! これじゃあこの竜を傷付けちまう、一体どうしたら良いんだっ!」

 傷付くどころか今にも失血死しそうなぐらいの怪我を負っているようにしか見え無いペトラが叫びを返すアゲイン。

『んじゃあアタシが直接動きを止めても良いよね? 良しっ! 『魅了酒作成クリエイトミード』、『濃度致死クラスリーサル』、出来たっ! 『直接注入インジェクション』、死ねこの馬鹿竜っ!』

「だめだめだめっ! ペトラステイッ! 致死ってなんだよ! 殺したら意味無いだろ? ステイッ! そのままで待っていてよ!」

『ぐっ! わ、判ったわ…… きゅ、キュゥ~ウッ、はっ!』

 意味なく失血死しそうだったペトラの正気を取り戻させたのは他ならぬギレスラの発したスキル発動の頼もしい声である。

『『氷結捕縛フローズンプリズン』!』

『ぎ、ギレスラお兄ちゃん!』

 一般の竜が口から発射する氷結ブレスとは違い、額の上から長く伸びた螺旋状の双角、その中央から発せられた冷気の塊が暴れるズメイ種の四肢を瞬時に凍りつかせ、胴体の動きを止めるのを確認した次の瞬間、首の付け根に飛び移ったギレスラは次のスキルを発動する。

『『電撃エレキショック』! ふぅ~、ペトラ大丈夫か? むむっ! 怪我をしているではないか! は、早く自分に『回復』を掛けるんだぁ』

『う、うん、『回復』…… 助かったわギレスラお兄ちゃん、あ、ありがとね』

「おお! 来てくれたかギレスラ! ペトラが全然止められなくて往生してたんだよぉ! これならイケるぜっ! 唸れゼムガレ、とうっ!」

 言いながらズメイ種の首から背中、わき腹へとナイフを滑らせて厚い鱗を砂糖菓子を削るようにサックサックと落としていくレイブは、つい今しがた死の淵から戻ったばかりのペトラに厳し目の声を掛ける。

「おいペトラ、グズグズするなよなっ! ここまで役に立っていないんだからさっ! こいつの魔力を吸い始めろよ! 全くっ! 早く働けよっ!」

『あ、う、うん、ごめん……』

『無理はするなよ、ペトラ』

 魔力を吸い上げる為にズメイ種のでっぷりとした腹部に近付いたペトラは優しいギレスラの事が今までより少し好きになった気がした。
 レイブを嫌いだ等とは思う事こそなかったが、心のどこかで、風邪でも引けばいいのに、位は願ってしまっていたようだ、控えめな性格が愛おしい。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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