【2166話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2166.犬も食わぬ
ペトラの脳裏に激怒プンプンな自分とその怒りに困惑する半尻丸出しのニンゲンと無神経な赤ドラゴンが浮かんだ。
彼女にとっての兄達は何者にも替え難い自身の守護者、そのものである。
多少考えが足りない所は否めないものの、ことガチ戦闘に於いては圧倒的な兄達だ…… 自分如きが死に物狂いで挑戦したとして良くてあしらわれる、下手をしたら返り討ちだろうし…… え? アタシ死ぬ? うあっ、無いわね…… 絶対っ…… そこに至るに多くの時間は要さなかった。
『無理に決まってるじゃない! そりゃアタシだって本気を出したらお兄ちゃん達にだって抗えるかもしれないけど…… でも、そもそもそんな風には思えないし、もしも万が一思ってしまったんなら、その時はアタシの方が間違っているんだと思うから……』
『で、あろうな…… まあペトラがその気になれば我など相手にならないのだろうが、な…… それがパーティー、いやスリーマンセルの絆と言う物なのだ』
『え? あ? ああ、うん…… そうよね……』
『無論なのだ』
スリーマンセル同士とは言え、細かい部分はやはり違う。
とは言え、お互いに認識を共有…… ってかある程度、行動ベースでの類似項を見つけた両者は満足気な微笑を交わし、場に中身にそぐわないホンワカしたムードが流れた。
両者の空気を切り裂いたのはミロンの声だ。
「あの…… じゃあ放って置くんです?」
『今言ったであろう? パーティー内の揉め事は言わばよそ様の家庭事情に過ぎないのだぞ? 外野がとやかく言う物では無かろう』
『そうよね…… ほら言うじゃない、犬も食わないって』
それは夫婦喧嘩だろ? 因みにこの表現は卑しくて何でも食べる犬ですら夫婦の喧嘩には干渉しない、しても無駄だと言った教訓から来ている。
周囲が心配するほどの喧嘩でも、夫婦の間での事、直に仲直りしてるから大丈夫だよ、って意味である。
む? 周囲が心配するほどの喧嘩が? そんな脈絡も無く解決を? そんな事あるのか?
うん? あーそっかそっか…… いつか君にも判るってば! 寝食を共にする、所謂、家族となるってそーゆー事なんだよ? 具体的にはいつも一緒に寝ている布団やベットの中でいつも以上に無言で気まずい、妙に時間経過が遅い不自然な夜を過ごしていたとしよう、背中越しに感じる連れ添いの体温に息遣い…… あれ? もしかして言い過ぎたなとか思ってる? いやまさかな…… でももしそうだったら? ちょっとだけ振り向いてみよっかな? えっ? 嘘でしょっ! こんなに激しくっ? あっあーっ――――(中略)
ま、まあ何が切欠かは皆目見当もつかないが、兎に角、愛し合って一緒になった者同士ならではの他者には理解し難い機微的な物がある! ペトラが言いたかったのはそんな部類の事なのだろう! ウチもそうだったし…… ※観察者と旦那、シヴァの喧嘩はそれこそ世界レベルの滅亡危機です
そっか…… 結婚って良いもんなんだな……
当たり前です
そっか、そう、か……
………………
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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