【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1340.追跡から調査
季節がもう一回りした頃に、私は助力を請う相手を変える事にした。
最初に頭に浮かんだのはへんてこパーティーの仲間たちだ。
以前私も参加していた優秀なメンバーがこの窮地に駆け付けてくれさえすれば、どんなピンチをも脱する事が出来る、そう信じていたからだ。
何日か『追跡』で探してみると、仲間達の居場所は呆気無いほど容易に見付けられた。
ズィナミとエンペラ、キャス・パリーグはハタンガからかなり西に移ったらしく揃って行動していた。
鎧のレも更に西、スキルの有効範囲ギリギリの場所に単独でいる事が判明したが、何故か野うさぎのペジオの行方だけは杳として知る事が出来なかった、何故だろう? 不可思議だった。
まあ、頼りになりそうな面々は見つけられて安心だ、そう思った私は意気揚々と通信を試みることにした。
手段が無かった。
考えてみれば、いや、良く考えなくても判る事だった……
山の麓にチラ見えしている里のニンゲンとコミュニケーション出来ない状況で、どうして遠く離れた仲間達に窮状を伝える事が可能だと思ってしまったのだろう? 馬鹿じゃん。
己の愚かさに自嘲気味な笑いを浮かべた所で、いつも通りにその日の激痛がやって来た、又、明日である。
翌日以降も私の挑戦は続いた。
毎日目覚めると同時に仲間達の居場所を特定し、魔力の動きから彼等の行動を推定しつつ、新たな突破口となる方策やそのヒントを見つけ出す為に頭を捻り続けたのである。
この日々は、良いアイディアこそ思いつかなかった物の、思わぬ収穫を私に与える事になる。
他ならぬ仲間達の行動に凡その特定が出来るようになって来たのだ。
最初は大体の方角位しか探知する事しか出来なかった『追跡』だったのだが、繰り返すことで対象の魔力行使や肉体の疲労度が判るようになって行き、最終的には周囲の魔力の揺らぎや増減から戦闘や摂食、休息中や睡眠まで手に取るように理解できるまでに辿り着いてしまったのである。
この段階で私はスキルの呼び方を『調査』に変えた。
そして『調査』が更なる進化を果たした結果、私は次のレベルへと進んだ。
仲間たちは精力的に活動していた。
ハタンガから西に移って以来、幾度と無い魔力の異常な高ぶりを経て、周囲に似通った魔力の集まりを形成していった。
恐らくモンスターや敵対勢力との戦闘を経て、自分達の新たな仲間とのコミュニティが出来たのだと思われた。
ズィナミの近くに集まったニンゲンからはアイツの戦闘モード、鋼体術と同じ魔力の変動を感じた、多分、魔術師達なのだろう。
キャス・パリーグの周囲には癒しや解毒、麻痺解除系の波動ばかりだった、こっちは魔獣で間違いない。
大体の場合、この二つの集団の近く、正確には上空なんだが、クネクネした魔力が群れ飛んでいるのだが、これは竜だな、うん、中央付近でデカイ魔力はエンペラだし、まあ判り易いな。
遥か西を探ってみればレの周りも同じ感じであった。
こちらは魔力の量こそ少ないニンゲンが殆どだったが、反してその錬度と言うか操作能力に長けた奴等が子分になっているようだった。
異様に精緻で繊細な魔力が常に飛び交ったりしていた。
かと思えば滅茶苦茶に乱れた魔力とヤケに元気ではじけた気配だ、多分酒盛りか何かで騒いでいるのかな?
こっちと比べると位置的にまだ日も高いだろうに良いご身分じゃないのー!
仲間達の協力者、いや、子分たちはどんどん数を増やしていった。
パーティーからクラン、ギルドを経てコープスに、あっと言う間に一大勢力へと成長したのだ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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