【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1505.火気厳禁
確かに生体内でアルコールを生成する事は難しくない、と言うよりあらゆる生物が通常行っている機能の一部だと表現した方が正確だろう。
蝋や脂肪、糖に限らず生物を構成する多くの有機物が代謝によって作り上げているのがアルコールなのである。
まあ穀類や果実を原料にしようが生きた動物を代わりに用いようがそれほど大きな差は存在しない。
所詮はどちらも炭素ベースで酸素と水が必要なのだから、素材としては同義と言っても良いかもしれないしな。
しかしペトラの『魅了酒作成』、これは中々凶悪なスキルと言えるだろう。
理論上どんな生き物の体内でもアルコールをぶち込む事が可能な訳だ…… しかも酒精も種類も思いのままとか使い方によってはチート過ぎるだろう。
一言にアルコールと言っても酔うだけが害になる可愛い物ばかりではない。
失明するメタノールなんかは直ぐ思いつくだろうが、エーテルなんかは溶剤としても一般的なのだ。
つまり溶かす、のである。
メタノールからの代謝物が蟻酸である事からもアルコールが溶かす、事に長けている事は想像に易いのではないだろうか?
消毒や清掃に利用されている理由もそこら辺が関わっているし、危険な物の一つだと浸透している石油由来の様々な物質も元を辿れば有機物(生物)が色んな方法で醸された物だと言い換えられなくは無い。
そしてアルコールの取り扱いに置いて、極一般的に注意しなければならない事がもう一点。
『後は任せるわギレスラお兄ちゃん、良く燃えるわよ♪』
『ああ試してみるか、低ステータスの雑魚が吹くブレスなら大丈夫だろう、燃え尽きたとしてもな』
ギック!
『ひえぇ~ヒック、あわわわ、ウィ~ヒックッゼエゼエ』
既に全身に行き渡ったであろうアルコールは当然可燃性が高い。
更に言えばペトラのスキルであれば今以上に度数を上げる事も可能だろう、恐らく外的に化学処理をしなくても99.5パーセント以上の純度、つまり無水エタノールとかにすればその燃焼には爆発が伴う。
まあ、無水レベルはそれ以前に様々な健康被害を及ぼしちゃうのだが……
飲む事は勿論、吸っても触ってもなんなら直視しただけでもいけちゃう言わば猛毒なのである。
慌てて逃げ出そうとするパダンパは四肢がもつれてまともに這う事も出来ずに荒い息を繰り返しているだけだ。
まさか本当に焼き殺しはしないだろう、そう思いつつもダソス・ダロスはアドヴァイスを送る。
『パダンパっ! 『回復』や『治癒』を使うんだっ!』
この声を聞いたペトラは苦笑いを浮かべて呟く。
『あらあら、良いのダダ坊、それって最悪手よ?』
『え?』
『『回復』、ンギヤャアァァァーッ! ギャギャギャギャアァーッ! キュウゥ~』
パタリ……
『パ、パダンパっ?』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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