【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1323.終着点
ハタンガに到着した我々は女王アリスの元へと引き立てられていった。
数珠繋ぎに拘束された私には、仲間達の震えがガクガクブルブルプルプルプルっと伝わっていた。
いつも無駄に元気なズィナミや、能天気なレ・ジャルダン、クレバーぶってるパリーグが恐れ戦く姿は結構愉快で痛快だった覚えがある。
野うさぎのペジオだけは無言のままでシャドーキックを繰り返していたっけな、懐かしい。
私独りはウキウキしながらハタンガの山間に築かれた御殿を見回したりしていたが、今考えれば物見遊山みたいな気分だったのだろう。
二年前に嫁にする、そんな風に勝手に決めたアリスに会える事で舞い上がっていたのかも知れない。
過去の夢はいとも儚く砕け散った。
アリスは大きかった。
心象的な意味でもそうだが、まずは物理的なサイズが無理だと悟ってしまった。
ざっと見て私の四、五倍はあった…… 目方にすれば歩留まりで七倍位はあったかも知れない……
無かった。
好み云々ではなく本能? もっとシンプルにサイズ感で無理だと悟らされたのだ。
『何をやっているのよズィナミ! ふらふらふらふらっ! 貴女は簡単な使い一つこなせないのね! もう、呆れましたっ! それにしてもアナタ達まで何です! キャス・パリーグ! お父さんが心配してここに来ていますよ!』
『は、はい、すみません』
『貴方もですジャルダン! 『鍛治王』ともあろう者が子供じゃあるまいしっ!』
「レです、レ・ジャルダン」
『お黙りなさいっ! 貴方の里から何度も行方を確かめる使いが来ていますよっ! 自分で説明しなさいなっ!』
「は、はいっ!」
『ふぅ~ で、アリシア…… 貴女にはもう何も言えません、早く里に帰りなさいよ、はぁ~』
驚いた。
キャス・パリーグだけじゃなくレ・ジャルダンまで畏まっているなんて……
『ンギャーッ!』
丁度その時、表で別に連れて行かれたエンペラの悲鳴っぽい声が聞こえた気がしたので、取り敢えず無事を祈っておいた。
何故か見逃されたらしいペジオのファーストネームはアリシアだ、長い耳を手で押さえて聞こえなくしていたのが功を奏したのだろうか?
対してズィナミの反応は明らかに常軌を逸していた。
お父さんの単語が聞こえた辺りからそわそわしだして、オロオロと周囲を見回しては何度も唾を飲み込み続けている様だ、ほら又こっちを見た、けど私に助けを求められてもな…… パリーグの親父の事だしおっかないだろうしなぁ。
『それで、アナタが最近話題に上がっている『凶暴な幼児』ですね?』
いや、ですね? とか聞かれても、そもそも自分で言い出したもんじゃないしな……
どうせならそんな感じじゃなくてもっと格好良い響きで、『突撃新生児』とか『進撃の猪』とかさ……
※あくまでも個人の好みであり、それが格好良いとは限りません
『確か今年で四歳とか…… こんな不良たちとふらふらしているなんて、折角の大きな体が台無しですよ! どうですか、ここハタンガで魔獣の学ぶべき事を習ってみては?』
おっ、何だよアリス、話せるじゃんっ! そう思った私は即答したものだ。
『望む所です! 教えて頂きましょう、何もかも! ドンと来いっ!』
私のやる気にアリスも嬉しそうに答えた。
『あら頼もしいわね♪ どんと行くわよ♪』
『おうっ!』
『ンギャー! ンギャー! ンンン、ンギィャーッ!』
表ではエンペラがまだ騒いでいた、私は少しだけ不安になった。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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