【1911話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1911.合力
伝統の継承具合に不自然さを覚える私、豚はんな事知ったこっちゃ無いらしい。
『そのクァミュニラックイシャンマリリク? だっけ?』
『うむ、コミュニケーションマジックな』
『うん、コビテルッショマリック? って事はこれ以上争う意思は無いのね?』
あの人は媚びとは無縁だぞ? まあ偶然の一致、所謂奇跡の一種だろう、気にしない気にしない。
『無論だ、名残惜しいが楽しい時間には終りが来る物だからな』
『ほっ! アタシ的にも無益な殺生を避けられて良かったわ♪ ところでどう?』
『何がだ?』
『ウチのトカ…… グフン、ニーズヘッグの赤竜、ギレスラお兄ちゃんよ! 生きてるんでしょうね?』
そうだ、それも大切だぞ? どうなっているのだろう?
グラムランドは自分の右手、正確にはそこに掴んだギレスラを見つめる。
『あ、これ…… うあぁ、えっとぉ……』
そして判り易く固まっている竜王様にペトラが聞く。
『どうなの?』
『お、おう、何か…… 泡吹いて白目になっているな…… たまにビクビクするし…… 取り敢えず、そっちに下ろすわ……』
『っ! 待って! それ不用意に動かしちゃ駄目な奴じゃない?』
『え、だが、余にはどうも出来ぬのだが?』
『アタシが行くわ! そうすれば『回復』を掛けられるし! ねえ、持ち上げて頂戴っ!』
『なるほど、道理だな』
頚椎の損傷すら自力で治したギレスラが昏倒しっぱなし? 恐らく魔力切れとかそんな感じだったりするのかな? ピンチだ。
救護案こそ決まったものの中々大変だ、なにせデップリと肥えた豚猪を持ち上げる、しかもギレスラと比べて倍以上、グラムランドと比しても四分の一、大体二割五分位のサイズ感ともなれば、残った片手でポイッとはいかないのである。
皆さんも自分に置き換えて考えてみて欲しい。
自分の四半の目方、体重四十キロだった場合の十キロとかを片手で持ち上げる…… 出来ない重さでは無いが言う程簡単でも無い、お判り頂けるだろう。
ペトラ自身もそこら辺を理解済みなのか、掌に乗った後、上半身を腕に寄せて両前肢でしっかりホールド、一体化させる様に抱きついている。
これは大正解、持ち上げられる側としての正しい対処方法なのだ。
実際、物を持ち上げる際や精緻な細工が必要な場合、荷物や道具等の対象物との密着度、これは作業結果を大きく左右する要素となるのである。
荷物で言えば複数の荷ならなるべく強固に結束した方が持ち上げ易いし、上げた後も腹部に密着させた方が軽く感じる。
道具なら自動車のハンドルカバーやバットなんかのグリップテープとかグリップガード、軍手やパワーグローブ等も広義では密着度を増幅させるアイテムと言えるだろう。
更に言えば対象物ではなく自分自身に密着させるサポーターやインナーパンツ、テーピング等も作業効率や安全性のアップに繋がる、別にチラ見え防止や怪我してるアピール、格好良いからだけでは無いのである。
これらも装着部位を圧迫させる事でバランスを固定させ、筋組織が作業自体に集中させて確実な作業、安全性の向上、生産性アップを期待出来る、らしい。
もっとニッチな所では鉢巻、リストバンド、厚化粧、エンゲージリング、前衛芸術のボディペインティングなんかもそうだぞ、そんな都市伝説めいた説もある、兎に角、密着は力を与えるのだ。
薄毛の方にとってのウィッグなんかも…… まあ充分だろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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