【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1489.スリーマンセルの朝
とは言え、ミロンとブロルはガトのアドヴァイスに従って、次の日からは群れから距離を取って最後尾を歩き、キャス・パダンパとダソス・ダロスは感染を避ける為、ガトに頼んで配下の悪魔をその身に宿す事になった。
両者とも魔獣で回復系のスキルを所有している事から、親和性が高い魔将が選ばれていた。
キャス・パダンパは改癒を持つロセウムを、ダソス・ダロスは結界術にも長けた兄のロサエムをそれぞれ憑依させたのである。
因みにだが、シュカーラにはサーペントの魔将、アウレウスをガトは勧めたのだが、こちらは頑固に固辞し続けていた、何か思う所でもあったのだろうか? 狂信者の真意は量り難い物である。
安全性やメリットについて、どれ程説明を重ねられようが頑なに、
「私は結構、どうぞお構いなく」
だけを繰り返す姿に感化されたのか、物欲しそうに近付いてきた獣人達も、彼に倣う様に即時の憑依を思い止まったのである。
但し、殆どはキャス・パダンパやダソス・ダロスの経過次第、様子見を経てガトに再び頼み込むだろう事が予想できた。
それ程、故郷を失った獣人たちは先行きに不安を感じ、自分と仲間達を守る事が出来る強さを欲していたのであろう。
兎に角、その日以来の四日間、ミロンとブロルは群れの最後尾で悪魔入りの幹部達とだけ接する事に留意して過ごし、その他の獣人達も彼等と距離を取って日々を送ってきた。
それまで群れ全体の警備を担当していた二人に代わり、自然、スリーマンセルが狩猟部隊を率いて哨戒の任を取る事となり、野営の際の見張りにも交代で就いていたのである。
『大丈夫? 少し仮眠でも取れば?』
不寝番明けのレイブを労うペトラの声だ。
「いや、まだ大丈夫だぞ、と言うかもう十日位は一睡もしなくても問題無しだな」
流石はレイブ、超ブラックな学院物流倉庫の責任者だっただけの事はある、全然羨ましくは思え無いが……
レイブはペトラの頬についた寝癖を手櫛で梳かしながら言う。
「ギレスラは? まだ寝てるのか?」
ペトラは毛繕いをして貰いながら、足元に生えていた荊を頬張りつつ答える。
『ううん、アタシが起きた時にはもういなかったわよ、朝ご飯を捕りに行ったんじゃないかしら』
「そっか、おっ、帰って来たみたいだな」
噂をすれば、と言うヤツなのか、話していると上空からバサバサとワザとらしい位の風切音が聞こえ始め、間を置かず先程までレイブが立っていた岩の上に着地を果たす、ギレスラだ。
周囲を気遣ってか、いつもの様に甲高く嘶く事こそ無かったが、兄と妹たちに見せ付けるように張り反らせられた胸は狩りの成功を誇示しているのだろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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