【2068話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2068.あしからず
しばらくグルグルやっていたサルガタナスはやがて静かに目を瞑る、ってか、そー見える様に表面の水を動かした、中々精緻な魔力操作じゃないか、流石はムスペルの最高幹部だ、必要かどうかは、まあ良いだろう。
『良いでしょう! 普通バアルは自分の領域に過度の障壁を張る様な事はしないんだけど、アンタ達がそこまで言うならそっちも調べてあげるわ! まあ主にだけやらせておいて自分達の頭一つ爆砕させてもいない不敬者の言葉だけど今回は特別です! 次回からはしっかり砕け散るようにっ! 判ったわねっ?』
ちきしょう、やっぱり良く似ていやがる、そう思いながらミロンは頭を下げつつ返す。
「へへーお願いしまーす」
『よろしい! どれどれ……』
再び水饅頭に戻り内部に触手を潜り込ませるサルガタナス。
溜息混じりに頭を戻したミロンにブロルが囁く。
「おい、やっぱり似てるよな」(コソッ)
「ん? ああ、ペトラ様に、だろ?」(コソッ)
「えっ? 違うよ、アガリアレプト様に、だよ」(コソッ)
「ああ、そっちか…… 確かに底意地の悪さが、な…… まあそりゃそうだろ」(コソッ)
「姉弟だもんな」(コソッ)
惜しいっ、ペトラとか姉弟とかじゃなくて悪魔=神ってーのは大体底意地が悪いのが正解だ。
疑問のあるオーディエンスの方は当観察を頭から読み直して頂くか、若しくは様々な叙事詩とか聖典なんかを紐解いて頂ければご納得して貰えると思う、頑張って。
サルガタナスの潜行探査は続く。
『ほーんふむふむ…… 痛っ! あっ、ここが、痛っ! もうっ! おっ! ここらにぃ…… えっ! これは? …………ま、まあっ!』
結構早く何か見つけ出したらしい、流石は鍵開けのプロ、その道じゃあ有名なピッキングドロみたいな感じか。
奴さんは触手を納めるとそのまま静かに鏡面から距離を取り、ミロブロに向かって落ち着いた声音で語り出す。
『おっほん、結論から言うと、アタシにはこのオートロックを解く事が出来ません、あしからず』
「え?」
「え?」
え?
いや、説明不足にも程があるだろ? 基本、何も言っていないし。
『悲しいお報せはそれだけではありません、アタシ、サルガタナスは可及的速やかに魔界、ムスペルかニブルに戻って魔力を回復させなければならなくなりました、あしからず』
「は? いや、そんな急に……」
「こんな中途半端で? 何でです?」
全くだよ、変な屁でも嗅いでおかしくなったのか?
『何故なら地上にあるアタシの魔力回復ポイント、アルペイオスが掛け値無しに不浄になってしまった、つーか設置ポイントの崩落によって使用不可になっているからです、あしからず』
ああ、小人の隠し穴にあった泉か…… あらゆる汚物を清廉な水に変える『不浄のアルペイオスの泉』だったか? 確かにサルガタナス謹製だとかグフトマが言っていたな。
いや、そうじゃなくてさ……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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