【1784話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1784.拘泥
気持ち悪かろうが吐こうが死のうが、強制捕食が決定したレオニードは茫然自失、何も聞こえていない聴覚に、邪悪な三兄妹の長男が呟く声が届く。
「あーでもこの辺りじゃモンスターとかいないかもなぁ~、出発以来、一匹も見掛け無いもんなぁ~」
『っ!』
一瞬で正気を取り戻したレオニードの聴覚、いやシナプスに赤トカゲっぽい次男の声が続けて届く。
『確かに…… 噂通り、不毛の地なのかも知れないのだ…… もしそうならばゴメンでは済まないのではないか? レオニード兄さんに期待させるだけさせてしまったのに…… くれ騙し? 的な感じになってしまうのだぁ……』
『あっ、いや、別にそんな! 全っ然っ、気にしないで下さいよっ? と言うか、私としてはそっちの方が――――』
『そんな訳にはいかないわよっ! アタシにだって料理人としてのプライド? みたいな物があるんだからねっ! どんな生物でも完っ璧に搾りあげてみせるんだからっ! レオ兄さんやドラゴン達が生きてるんだもの、この辺りだって何か生き物がいる筈よね? ねぇ、どんな奴等がいるのか聞かせてよ! このペトラが上手に搾ってみせるんだからっ!』
搾る行為に上手下手とか? それより内容物ごと一緒くたに液状にする雑さが忌避されているのかも知れない、そうは考えられないのだろうか?
しかし、料理人だか処刑人だかのプライドが刺激されてしまった豚には何を言っても無駄、そう判断したレオニードは仕方なく返事をしてあげる、一種の達観を感じる。
『最近はさっき頂いた魚とかですかねー、ほらドラゴン達が食い尽くしちゃったんですよ』
『ここいらの奴等は本当に馬鹿なのだ、生かして適度に搾る、回復、搾るの方がずっと楽しめるのだ』
二度目だね。
『何よ、魚じゃ搾り甲斐が無いわね! 折角腕の見せ場だと思ったのに』
傍目には単純そうに見えてもそれぞれ熟練者サイドには何かあるのだ、と思う。
肝心の素材が入手出来ないなら仕方ない、黙り込んだ残忍な執行者、いや看板板長に代わってレイブの声が響く。
「いやでもさ、そこまで貧窮しているんならギレスラのアイディアが名案かもしれないよな」
『え? ギレスラ君って何かマトモな事言いましたっけ?』
禿同。
「言ったじゃんか! 食い物になるモンスターや魔獣が少ないんだろ、この辺りってさっ!」
『はぁ、まぁそうですけどぉ、それが? レイブ殿?』
「だからギレスラの発言だよ! 捕まえた獲物を飼うだろ? んで、適度に搾って飢えを満たせば永久機関じゃんっ! なっ? 名案だろ?」
ああ、なるほど…… これはアレだな、瓢箪から駒とか? そーゆー?
『うむ、我はそう言った筈だが?』
嘘言え、ここらの土着ドラゴンをけなしたかっただけじゃ無いのか?
『それに残った肉もフレッシュで美味いのだぞ? 繰り返しになるが……』
ほら見ろ、喰っちまったら回復もクソも無いだろう! 永久機関が聞いて呆れるぜっ!
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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