【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1184.他山の石
兎に角、である。
コユキ達の時代の前、ずーっと昔の中国ですら、一部の人間には同種食いの強力さ、併せて後戻りの出来ない愚昧さが理解されていたのである。
坑儒焚書、また度重なる儒者に対する迫害及び新進の価値観の台頭によって、その脅威と危機意識が薄弱して行った事は人類全体にとって損失以外の何ものでも無いだろう。
とは言え、往時の危惧はご覧になっているオーディエンスの皆さんの時代でも生き続けてはいる。
狙は猿を、狂は犬を指しているが本質としての異常性は人間一人一人の本能に染み付いているのだ。
活字から消し去ろうが、公共の電波でどの様に言い換えようが、万人が忌む狂気は純然とそこに存在する。
想像して欲しい。
暗闇の中で蹲り、同種の肉を喰らう輩がアナタに気がついて振り返る姿を……
血に濡れた口元でアナタの様子を覗うどこか怯えを含んだ視線をこう形容するのではないだろうか?
狂っている、と。
これがプリオンなのだ。
叶う事ならば、アジアの国々も早く赤ちゃんパウダーの恐ろしさを再確認して頂きたいものである。
もっと他にも有るんだから…… 赤マムシとかスッポンとかバイアグラとか…… ※個人の感想であり効果を保障するものでは有りません
とまあ、知らず知らずの内にプリオン、狂牛病の予備軍になっていた当時のアジア人達の多くは、コユキ達の時代、皆さんの時代に狂気に目覚めモンスターと化す事となったのである。
理由は先の例でご紹介した干将を向けられたのと同じ現象、隕石に含まれる中性子以上の放射線、所謂魔力が地上に溢れたことが切欠であった。
ほら、放射能が臨界に達する前にも、オゾンホールのせいで宇宙から降り注いだ中性子にやられた牛が居たじゃない? 牛とか鶏とか豚とか羊とか?
あれらも飼料の中にこっそりと混入された肉粉、同種食いによって引き起こされた、まあ、言ってみれば予兆的な事件だったというわけなのである。
レアメタル、レアアース、発展、進歩、利益、エネルギー、消費、幸福、濫造濫造、ハオチーハオチー!
サラもワンもコユキと共に大忙しであった。
何しろ二国だけで三十億人だ…… 想像するだけで過労死してしまいそうになる……
だがしかし、彼女たちは持ち前の中性脂肪と健全な食欲と消化器官を駆使して乗り越えたのである。
寧ろ健康被害を訴えたのは相方の聖戦士の方であったようだ。
ざっくりと伝えられていた彼女等、彼等の活躍を伝えた後でホブゴブリンは付け足すように言う。
「んで真なる聖女コユキ様は仰ったそうなんです、『子供はカーイソーだからみんなで育てましょうよ』と」
レイブは大分飽きて来ながら答える。
「へー」
「そして鬼神の兄弟、ヤマネの最長老、加えて二人の弟とその部下たちに子供たちの面倒を命じられた…… そうしてここ、『小人の隠し穴』が生まれたのですよ」
「ふーん」
「私達ホブゴブリンの祖先は最初のレンジャーだったそうです」
「そーかね…… 終り?」
「え、あ、まあ、終りです」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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