【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1399.寓話は盛る
隠れて見ていると里人の後を追ってモンスターの大群が追いかけて行ったそうだ。
まるで死体が動き出したようなぎこちない足取りで、ゾロゾロと歩く姿は大層気持ちが悪かったと言う。
「恐かったですよー、子供だけで隠れていたんで余計に不安でしてねー、もう呼吸するだけで苦しく感じちゃいましてねー」
「ボツリヌス中毒だな」
『いやネグレクトの結果では?』
『間違いなくオレアンドリンの影響ね』
「違いますよ、臨場感を出す為の比喩表現ですってば、でも驚いた事は驚いたんですがね」
「ん? 死体みたいなモンスターだろ? 普通じゃね?」
「いえいえ、驚いたのは別の事です、なんと私がいじっている内に弱って死んでしまった筈のザリガニがバケツの中で動き始めたんですよ、あれには驚いたなー」
「ほう」
『小動物への虐待は精神状態が極めて不安定な事の証左では?』
『そのザリガニってモンスターなの?』
「ええ、幼体ですけどね、キラーピンサーですよ、立派なモンスターでしょ?」
「『『なるほど』』」
一々話の腰をバキバキやってくるスリーマンセルが納得した所で、漸く黒熊獣人の説明が進み始める。
「それからの数日間は正に試練の日々でした…… 我々里人全員の忍耐と共助、そして信仰が試される事となったのです」
彼は話を続けた。
「里の中を徘徊するモンスターは数を増やし続けていきました…… 思えば全てバイコーンに似た、いいえ、致命傷や部位欠損の末に死に至った、そんな感じの不完全な個体ばかりでしたが元の姿はバイコーンに間違いありません…… あの時、出掛けていた狩猟部隊、狼っぽい部隊と虎っぽい部隊、それに蛇っぽい部隊が戻って来なければ一体どれ程の被害が出ていたことやら…… 考えるだけでゾッとしないですよ」
そこで一旦言葉を止めて、ミロン、ブロル、シュカーラを眺めてからしみじみとした口調で言う。
「あの頃の戦士達は若さに頼り切りな口ばかりじゃなかったので…… 助かりましたね」
「「「なっ」」」
黒熊里長はしてやったり、そんなニヤリとした表情を浮かべている。
年寄り扱いされた事への意趣返しのつもりだろうが、先程まで死に掛けバイコーンに歯が立たなかった現役戦士達も強くは言い返せ無いらしい、無理も無い……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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