【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1494.価値観の相違
ブレスを吐き終え手が空いたらしいギレスラが言う。
『いつも通り、後の解体はクルン=ウラフのニンゲン達に任せるのだな』
この言葉が合図だったかの様にモンスターの亡骸を地面に下ろしたぺトラの前で、早速肢部分を切り取りながらレイブは答える。
「ああ、使い道によって切り裂く場所が違うからな、この状態で渡してやった方が喜ぶだろ」
『むぅ、骨や他の臓腑と別に弔うのは少し気が引けるのだ……』
どうやらレイブ達と獣人達では獲物の葬送に違いがある様だな。
「まあな、でも仕方がないだろ? アイツ等は骨だって加工して色々利用するって話しだしな」
『うむ、郷に入ってはヒロミに従えとも言うしな』
『あらっ、郷に入らばエキゾチック、じゃなかった?』
「どっちでも同じ意味だろ、兎に角土地土地のやり方に従えばいいんだよ、大事なのは気持ちだろ?」
『まあな』
『そうね』
やはり長い歳月が過ぎているのだ…… 同じ日本語とは言え、大分用法に変化が見られる、が、そんな事気にしても仕方が無いだろう、ヒアウィゴー! カモーン! って事だろう、ジャパーン!
ぐ、ぐふん、そんな事を考えている間に、ギレスラはレイブが切り取ったモンスターの頭部と四肢の先端を拾って臓物の焼け跡に放り投げ無言のままで炎を浴びせ燃やし尽くした。
この間、手が空いた筈のぺトラは明後日の方向を見ながら鼻笛なんか吹いたりしている。
思った以上にフランクな儀式、と言うより形式上の事になりつつあるのだろう、世知辛いね。
「良しっ、こーい来い来い! 珊瑚ー、露草ぁ、おいでおいでぇ!」
『『キュー』』
ふむ、なるほど。
付けられた名前位は覚えている様だな、レイブの呼び掛けに返す声も割りと嬉しそうな気配をはらんでイソイソと水際まで寄って来ているではないか。
その姿にはレイブも笑顔を浮かべ、後ろ手で二つの皮袋を引き摺りながらウキウキステップで近付いていった。
念の為に再び伝えて置くが、二匹のランプリーは一時期より縮んだとは言え二メートルを越える化け物じみたヤツメウナギである。
ポッカリと空いた円形の大きな口にはビッシリと鋭い牙が幾重にも重なって本体の動きや呼吸に合わせてガチガチと交差され、時折、金属がぶつかり合った様な発火のスパークまで見えている。
非常に可愛らしい♪ そう形容できる者は滅多にいないだろう。
それより先に本能が、逃げろ! 多分そう叫んでしまうのではないだろうか。
ドガッ!
「ほれ、たーんとお食べ♪ なはは♪」
『『キュッ!』』
ジュゥゥー! ゴクゴク、ジューゥー!
「なははは♪」
ご機嫌しきりのレイブの前で、二匹の化け物ランプリーは皮袋に顔を突っ込んで中のモンスター血液を捕食し始める。
渇き切っていた、そう言わんばかりの勢いだが、間違いなく昨日までも三食確り餌付けされていた筈なのにこれは一体ぃ……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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