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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1162.隠し穴の主


 走り始めて十数分も経過しただろうか。
 『小人の隠し穴』内部の通路はあちらこちらに分岐を繰り返し続け、案内無しではとても踏破できない、迷宮の如き様相であった。
 薄っすらとした灯りは通路の内壁自体が光っているようで、明かり取りの窓や松明たいまつ篝火かがりびなどは皆無である。

 同じ様な景色の連続に飽き始めたレイブが大きな欠伸あくびをした丁度その時、先頭を駆けていたグフトマから一行に大きな声が掛けられる。

「良ーし、ここで止まれ! ここからは歩いて向かう、長老の在り処だからな! 一応言っておくがくれぐれも礼を失する事が無いように! では、ついて来てくれ」

 ここまでの道のりで享楽的に騒いでいたグフトマが態々わざわざ、礼儀について口にしたのである。
 如何にレイブ達であっても緊張せざる得ない感じをグイグイ押し付けられてしまう。

 更にラタトスクやホブゴブリン達はここから先には進まないらしく、左右に並んで整列し、その姿も尚、特別な場所だと思わせる効果を高めている。

『レイブ殿、長老は厳しいお方ですが道理に通じた知者でもあります、上首尾に運ぶようお祈りしております』

「あ、う、うん、頑張るよ……」

 パイロの言葉が追い打つようにレイブ達の心拍数を高めていた。

 このやり取りの間にも、グフトマは通路の奥へと歩みを進め続け、最奥部さいおうぶと見られる場所に吊り下げられた木の根を編み込んだと思われるすだれの前で凛とした声を発する。

「最長老様、グフトマで御座います! 本日は隠し穴を通りたいと願う客人をお連れ致しました! 何卒お目見えの誉れと通過の許可をお与え頂きたくまかり越しました!」

 どうやら長老、最長老とやらは別格の偉い存在らしい。
 そう思ったレイブ達はゴクリと喉を鳴らして簾の奥からの答えを待つ。

 不思議な声? 音が奥から届く。

『あーあぁーああぁー』

『グフトマ様、最長老様はお目覚めです、お客様方もご一緒に、どうぞお入り下さいませ』

「ははっ! 失礼致しますっ!」

「『『?』』」

 怪しい叫びの後に続いた女性らしき上品な声、当然の如く足を進めるグフトマに続いたスリーマンセルは少なく無い警戒心を抱いてしまうのであった、因みにバッタは竜の背中で爆睡中だ、気楽で羨ましい。

 パサッ!

 グフトマが捲りあげた簾を潜り、顔を上げたレイブの前には広がった空間、この通路の行き止まりであろう最奥部の小部屋が現れたのである。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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