【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1599.後続到着
「八百六十一、八百六十二、良いぞぉ! 八百六――――」
何が嬉しいのか、ヴラドの嬌声が響く中、この闇を取り払う様な明るい声がその場に響く。
「あははははっ! シュカーラとハンペラじゃーんっ! あーっはははははっー!」
坑道の奥から近付いた声は、相変わらずいつも以上に楽しそうなレイブの物だ。
ハンペラにとっては日々教えを受けている教師である、ビシッと片手を挙げて自分なりに丁寧な挨拶で返す。
「うぃ、オツでやんす」
「おうオツカレ! プッフフフ、ギレスラ? 飛んで来たろ? プフフフフーッ」
何がおもしろいのか、皆目ちんぷんかんぷん継続中である。
「あーうん、今、表で寝てるしっ、疲れたんかな?」
いや…… 違うと思うぞ? ってかお前自身ついさっきまで滅茶苦茶心配してたじゃん。
「ププーッ! 寝てるの? ハッハハハーッ! そいつは傑作だなー、んで、お前はどうしたんだよ? シュカーラッハハハハーッ!」
おいおい、笑いながらも会話を続けてるじゃん…… 逆に凄いぞレイブ、その調子だ、頑張れ。
こんなに苦労して話し掛けられたと言うのに、当のシュカーラといえば不気味なヘビ面を顰めて小声でブツブツ溢しているだけであった。
どことなく呪いとか掛けている風味を醸し出していて、いと禍々しく見えちゃう絵面である。
師弟の契りを交わした事で、儒教的に圧倒的で絶対的な目上となったレイブが笑いながら固まる、所謂気不味さマックスな場面に言葉を挟み込むハンペラ、うん、こーゆータイプって意外にそーゆー所見てるんだよね、意外に。
「ちゃんシュカってチョイチョイおかしくなるんだぬー、ここ何日か頻繁ぱんぱんパンパニックなんだけどさー、今も突然なんだけど絶賛逃避中? ってーの? なんだわさ…… もーう、どうしちゃったんだろね、子供の頃は普通だったのぬぃー、テオったらぁ……」
いつに無く深刻そうなハンペラの言い口に、ゲラっているレイブはあろう事か噴出し混じりで返している、失礼、いや無礼の極みである。
「ブハッ! 何、何、ナーニ? シュカーラのファーストネームってテオっつーの? テーオ? バハハハッ! かっ、神ってか? アハハハハハーッ! 傑作に継ぐ傑作っ! 最高だなーおいっ! アーッハハハハーッ!」
ムカッ!
どこか普通で無い気配を察してはいる物の、子供の頃からの友、所謂幼馴染の名前まで小馬鹿にされてしまったハンペラは、珍しくレイブに対して抗議の色を深めて返したのである。
「か、神じゃ無いしっ! 確か、神々からの贈り物って意味だしっ!」
なるほど、ラテン語やヨーロッパ各国の方じゃなくてギリシャ語の方の意味合いな訳だな、ここら辺の不統一感が未来の単語がイミフな理由になっている事は結構慣れっこである、つまり理解可能だ。
だと言うのにレイブは自分の嘲りを反省する素振りすら見せていない。
「アハッ! ハッハッハァ! ハッ、ハッ、ハッハッハッハッ! く、苦っ! ハッハッアッアッアッ! たっ、助けっ、アアアアアッアッアッアッーァーッ!」
「ちょ? マ? せ、先生?」
『ゼッゼッ、ブフォォッ、グアオォッ! ピィピィピィ、ゼッゼッゼッ! プピィーッ!』
「んなっ! ペ、ペトラっちぃっ!」
ズズウゥゥーンン! グラグラグラァ……
背中にカーミラを乗せたまま、フラフラした足取りでフゴフゴ言いながら歩いて来たペトラは、笑いが止められずに呼吸困難になっているレイブに追いつくなりその場に倒れ込んでピクリとも動かなくなってしまった。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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