【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1120.爆誕 鑑定
テューポーンの賛美にまんざらでもない賢いペトラの先を促すようにアスタロトの声が尾根の空に響き渡った。
『くはは、では言ってみるが良いぞ我のペトラよ! どの様にして吸い、そして充填を果たしたのかをなっ! くはははっ!』
『ええっとぉ、うんっ! お、おほんっ! 良い?』
問い掛けられた言葉に答える声は無い、ここにいる面々は只無言で頷きを返すことでその返事としていたのだ。
その様子を確認したペトラは改めて居住まいを正して説明を始める。
『えっとね、一番微弱だと思われていた『微回復』に魔石が少なからず反応したんだから、論理的に考えればもっと弱い回復なら更に干渉出来るかな? そう考えたのよアタシってば』
『なるほどな』
『…………うん』
「考えたのかペトラ?」
『うん♪』
不毛なやり取り……
一番確りしている感じのテューポーンが先を促す。
『それで? ペトラちゃんはどうやったんです?』
随分馴染んだ感じのペトラちゃんが答える。
『だから作ってみたんだ、新しいスキル『細微回復(気休め)』をねっ! これは『微回復』よりもずっと多く魔石に充填する事が出来たのよ! でね? アタシってその先? 手前かな? それをやってみようと思ったのよね! 回復の一歩手前、言うなれば『診察』? ううん『解析』とか『鑑定』って表現した方が良いのかな?』
解析、ってか鑑定、アナライズ…… ってか?
なろう系ファンタジーでは結構大切なスキル、有れば良いな、何だよ無いのかよっ! とか言われてしまいがちな重要スキルがここで登場するのか……
確かに治療を旨とする回復系のスキルを行使するならば、その手前で患者の状態や特性、属性毎の耐性なんかを調べる鑑定が無いのはおかしいのかもしれないが……
思えば、数千年前、美しヶ池の『メダカの王様』、ナッキの配下となった鳥達のリーダー、ヘロンが行使したきりのスキル、『鑑定』が、復活した瞬間であった。
まあ、可愛らしい黒猪、ペトラは少し訛って答えたのであるが…… 曰く、
『えへへ、これ『鑑定』って名付けようかな? てへへぇ』
だそうだ。
尾根の上、旅路の途中の一行は惜しみない拍手を持って彼女の偉業を祝福したのである。
鑑定…… おめでとう! と……
背に負われたアスタロトが嬉しさ満面で言葉を溢す。
『ははっ、ここに来て『鑑定』か? アニメやラノベでお馴染みのヤツだな! 俄然、面白くなって来たじゃあないかぁ? くふふ、くはははっ!』
だとさ。
『面白い? かどうかは判らないけどね、ほら見てよ♪ 魔石に魔力を出し入れ出来る様になったわよ♪』
背中にアスタロトを乗せたままで前肢の蹄で掴んだアスタロト謹製のパズル魔石は、見ている間にも赤、透明、赤、透明と色を変え続け、それだけで内包された魔力が所持しているペトラへ出入りしている事が明らかであった。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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