【2041話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2041.カッパとおすもう
『えっと、ハンペラさん…… これって何なんすかね?』
「は? 見れば判るじゃん!」
『はあ、なるほど』
――――見て判らないから聞いてるんだろっ! ってかこれ見て何が判るってんだよっ、エテ公めがっ!
思っても口には出さない、自己嫌悪直後で少し大人になったパダンパに追加の情報が齎される。
『さっきまでの赤腹はドッチ、これから闘うのは河童、所謂カワタロウじゃぞい…… こうなるとさしものレイブでも手を焼くかもしれん! 儂らも括目せねばならんのじゃ!』
『だからレイブ先生も裸になったんしょ?』
『うむ、瞬き禁止じゃのうっ!』
声はカメムシ長老のキトラであった。
何のつもりかハンペラの膝の上に抱かれて観覧中らしい、随分仲良くなった物だ。
まあ、ハンペラは三葉虫のパラドキちゃんも宝物として大切にしているし、結構虫とか好きなのかも知れないな…… パダンパはそんな情報を手に入れる事に成功した、良かった。
因みに会話の内容は訳ワカメだった…… そりゃそうだ、いきなりドッチとかカワタロウとか言われても、かなりのミズキストやばけば○中毒なラフカディオハーン視聴者でも難しいだろう。
恐らくはドッチはドチやメドチの事だろう。
河童やカワタロウはまんまカッパで日本では誰でも知っている水妖な筈だ。
赤腹は幼体、成長と共に徐々に消え、その後、斑点状の斑や縞模様が浮き出るとか何とか? ※諸説あります
以上の事を加えて再考察した結果、レイブは日本にいるらしい。
で、山中で水妖と戦闘中、赤腹のドッチに勝ったら成体のカワタロウが出て来ていよいよ裸に、って事の様だ。
何故裸に? 良く考えて欲しい、相手はカッパなのだ、勝負の方法は相撲と相場が決まっているのではなかろうか? ※各地の昔話をご参照ください
相撲はかつて角力とも呼ばれていたが、その語源は『すまふ』でありもっと遡れば『すまひ』、つまり『素舞』を元とし、徒手空拳で闘う事を意味しているのだ。※諸説あるかも知れません
オーディエンスの皆さんの時代でも、大相撲の力士はお尻丸出しだったと思うし、土俵入りなんかで両手を挙げて、うおぉぉっ! 的な所作もしていると思う。
あれらも自分が丸腰、身に寸鉄すら帯びていない事を主張しているのである。※これは諸説無いです
だから裸!
えっ、締め込みは?
そんな物は必要ない、カッパも剥き身だ! 互いにスッパならば『もろだし』反則負けも無いのだ、いっそ清々しいじゃないか!
マワシが取れないじゃん! 上手も下手ももろ差しも無し?
何でも掴めば良いじゃないか? 骨だろうが肉だろうが不思議な突起物だろうが下垂体、いや下垂袋だろうが!
ちょ、野蛮じゃない?
は? そもそも相撲だよ? 相模じゃなくて相撲ね、殴り合うの!
え、反則じゃ……
皆さんの時代ではね! 本来は手組みからの殴り合い、蹴り合い、投げ合いだからっ! 何でもありで片や消し、どちらかが死ぬまでの素舞、撲殺勝負なんだよっ! ※詳細は宿禰と蹴速とかでお調べください
牡鹿同士が角をぶつけ合って争うが如く、互いの意地と矜持を掛けて雄々しく殺し合う、素っ裸で…… それがすまひ、『相撲』なのだ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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