【1790話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1790.ヘソ天
暫しの後、未だ緊張感が漂う場にペトラの声が響く。
『そうまでするんだったら今回は見逃してあげるわ、でもね、次アリスの悪口言ったりアタシに楯突いたりしたら容赦しないからね! 憶えておきなさいっ! 醸すわよ、アンタ!』
醸す? ああ、『魅了酒作成』か…… しかしこのスキル、魅了酒として使っていないよな? そろそろ『致死性猛毒』とかに変えた方がしっくり来るかもしれないね。
因みにレオニードの姿勢はその場に寝転んだだけ、所謂ヘソ天状態である。
良く判らないが獣界隈では効果的な服従ポーズだったらしい、まあ頭もこれ以上無い程低かったしな。
「良かったなレオ兄貴♪ 俺もぺトラに無意味な罪を負わせるのは嫌だったんだよ」
じゃあ止めろよ。
『安心したら腹が空いたのだ』
最近のギレスラは大体いつも腹っぺらしである、これもコユキのスキル、『無限捕食』を受け継いだせいである。
『あ、じゃあここで野営にするのはどうっすか? 一晩すれば親父も完全回復するでしょうし丁度っすよね』
やはり親子だな、それとなく父の体調と服従による精神的なダメージを気に掛けていると見える。
『何よっ! 又アンタのせいで足止めされるのっ? 急ぎなのよっ! 仕方ないっ、治してあげるから暫らくそのままでいなさいよっ! 動いたら醸すからっ!』
半分以上お前のせいだと思うがな……
しかし、完全服従した魔獣とは言え、ついさっきまで殺そうとしていた相手に回復を掛けようなんて口とは裏腹に心配してもいるんだな、ペトラも素直じゃないからな。
反して親父レオニードは言われた通りヘソ天継続中、親切なペトラに感動しているのか滂沱の涙を流しているじゃないか。
口元も真一文字に引き締めて己の愚かさでも噛み締めているのだろうか?
ん? 中々『回復』を掛けないが一体どうしたのだろう、ペトラもレオニードのすぐ近くまで歩み終えて準備はバッチリだと思うのだが?
当のペトラは屹立したまま自分の左右に歩み寄ったレイブとギレスラ、両者と視線を交わしてはニヤニヤしているだけだ、時折ヘソ天を続けたままのレオニードを見下ろして鼻に掛けた笑いを浮かべるだけ…… はっ!
ま、まさか…………
くっ! やはり思い違いでは無かったらしい。
治療を口にしたペトラは兄達と合流すると何を行うでも無く…… 目の前で哀れで無力な急所丸出しのレオニード兄さんを見下ろしたまま酷薄な笑いを浮かべていたのだ、これは、嘲り? 敗者を蔑み己の優位性を確認する醜さに溢れた行為、勝利を手にした者が絶対してはいけない恥ずべき行為だった筈ではないかっ! ※詳しくはお相撲さんが何故勝ったのに喜ばないのか、とかで検索して下さい
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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