【1905話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1905.フライト
高さか気流、若しくは苦しさゆえの身動ぎか、はたまた早くも始まった死後硬直かは定かではないが、何かを切欠にプラプラ動く首に合わせてギレスラは飛び続けた。
右へ左へ、急激な上昇から一転キリモミ状の急降下、体から置いていかれた首に引っ張られる様に再びの上昇、突然のとんぼ返りから本体の小刻みな震えが両翼を振ってのロールの妙技へ、それら全てがグラムランドの頭部を中心に繰り広げられたのである。
『おぉっ! おいっ、今の見たかっ?』
『ああ、見たともっ! しかし、なんとも見事なフライトテクだな……』
『素敵っ!』
『アタイもあんな風に飛んでみたいっ!』
『『『『禿同っ!』』』』
パラトゥンカの城壁、もとい、パラトゥンカ温泉の外壁上部に陣取っていたドラゴン達が口々に褒め称える声が途切れる事を知らない、良く見れば揃って飛竜らしい、言わば飛翔の専門種なのだろう。
専門家をも舌を巻く、それほど見事なフライトを見せつけながら、当のギレスラは意識も無く、もしかすると既に命も? な状態なのだ、残念至極と言わざるを得ない。
飛竜達の声に隠れて小さな呟きが一つ、発声元はグラムランドの足元辺り、ペトラの物だ。
『アナライズ』
ん? アナライズってペトラが名付けた『細微回復』の別名、所謂鑑定、だよな? 何を今更? 飽きてしまったのだろうか? ふむ……
私、観察者は立場上、微に入り細を穿つ丁寧で優秀な観察眼を有しているが、そこらのドラゴン、それも有象無象の飛竜如きには気が付けなかった様である。
昔から色々な作品や物語り内で、ドラゴン即ち賢い、このイメージをぶっ壊す役の飛竜共だ、詮無き事であろう。
賢明なオーディエンスの皆さんならば、ファンタジーへの造詣も深いだろうし、一々ご説明するまでも無い事なのだが、敢えて河童の水練をお許し願い、一応ご説明させて頂こうと思う。
一言で飛竜と言ってもその種類は結構多い。
まあ、ギレスラ曰く、ドラゴンは飛ぶ、それが不文律ならば全てのドラゴンが飛竜とも言えるのだが、ここでは飛翔、飛行に特化した竜種について上げさせて頂こう。
有名所では、ワイバーン、リンドブルム、クエレブレ、ユランの各種がまず主なのでは無かろうか。
「おいおい全部同じだろ? 前腕の代わりに翼がデカい奴じゃねーの?」
ふむ、なるほどね…… ブッブーッ! 大外れ、残念です。
「何? 飛竜つったら二足歩行の飛ぶ奴だろがぁっ?」
うん、それワイバーンだよね? 他のはあるよ? 前足。
「何、だと……」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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