【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1660.ダキア同士
あちこちにガタバタゴンガッとぶつかりながらもベラはカウチに辿り着いた、今更ながら小娘側が歩み寄ってやれば良かったのに。そう心から思う。
「ベラ生きていてくれたのね! あら、少し面差しが…… そうね疲れているのよね! でしょ?」
目ん玉飛び出し掛けてるんじゃん! 只の疲れに見えるのかな?
「私の事は気になさらずに…… それよりも一体何が…… はっ! その赤いドレスはっ!」
話し始めてから気が付いたらしいが、数日前の夜森で別れた時と服装が変わっているのだ。
別れた際は夜中で寝間着にガウンでの緊急脱出だったから当然衣装チェンジは理解出来るのだが、今少女が着ている赤いドレスは、記憶にある彼女の持つどの服にも該当しない物であった。
しかしベラの記憶にその服ははっきりとした印象を残していた。
ベラは少女に聞く。
「お嬢さま…… 奥様をお食べになったんですね」
「何でよ! んな訳無いじゃないのっ!」
「あ、そうなんですの? 外にアンデットがうろうろしておりましたので、私てっきり……」
「ベラ貴女ワタクシを何だと思っているのですっ?」
「へ? 吸血鬼では?」
「ま、まあそうみたいなんだけど…… これってアレよね? やっぱり禁忌のアレ? よね?」
「ええ、完璧にアレですわ」
「ああぁぁーやっぱしぃー」
その後、暫らく二人の会話を聞いていた結果、街に起こった魔境化はどうやらダキアの禁忌を破った呪いの副産物だった事が判明した。
ダキア、いや時代的にはゲタイ、それも古代の彼等はサルモクシスに幾つかの誓いを以って使える事を約束した。
良く言う、宗教上の理由で、って奴だと思って頂きたい。
神との誓い、誓約と言っても不確かな宗教儀式とか慣例的なアレではない。
そんなユルっとした適当な物では無く、もう少しはっきりとした明確な、正味の約束なのである。
誓いの内容も結構緩い、既にご紹介した通り、酒を飲むな、上の者の言う事はちゃんと聞く、体を鍛えろ、である。
まあ、それ以外にも、
・女性は群れの宝、皆で仲良く大切に
・羊や馬は財産だ、食べちゃ駄目、絶対!
・本人が納得してないなら食べてはいけない、食人はお裾分けの気持ちが大事! 無理強い格好悪いよ
・神はサルモクシス、ってかルキフェル一柱のみ! 他の神には面従腹背! 背信は永遠の責苦、地獄すら生温るい煉獄の業火で焼き尽くされるが良いわ! グハハハハっ!
とか言い伝えられているらしい。
そんなに難しい誓約では無い、と言うか普通の人間は共食いとかしないからハードルは結構低い、対するご褒美、ご利益は滅茶苦茶効果絶大なのだ。
こちらもイートゥル兄弟のアンパンチ、いや件でご紹介した通り、中々死なない事と力と知恵の直接譲渡、ダイレクトアサインメント能力である。
あの超人気作の、捕食しますか? 答えはイエスだっ! 的な能力と思って頂ければ判り易いだろう、まあモグモグ咀嚼して食べる訳なので気持ち悪い事に変わりは無い。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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