【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1535.野良ジャクソンとノンデリ
若しかしたら、グログロがここまで夜通し歩き続けられた理由かもしれないグロ映像を脳内で再生しながらレイブが言う。
「そっか、辛かったな…… でもさ、野良犬に噛まれた、いや、野良カッコウか野良ピータージャクソンにスプラタられたとでも考えて忘れちまえよ、なっ? 悪いのはお前じゃなくてあっちなんだからさっ?」
『う、うんでち、ありがとでつ』
『その意気だぞ、それにあの兄弟なら直ぐに鱗塗れに戻るだろうしなっ、何だったらモンスターの搾り汁ばっかり飲ませれば良い! あっと言う間だろう!』
『あい、そうするでつ、えへへ』
たった二言の励ましで復活するクズリの打たれ強さには驚愕だ。
更に驚かされたのはこの時代、悪漢の不埒な蛮行を表す慣用にあのアカデミー監督が使われている事実である、まあ、皆さんの時代のバズり振りから考えれば当然なのかも知れないが…… 凄いな。
この間も、せっせとあちら側へのお土産、所謂オミヤの準備を続けていたグログロは、周囲を見回して、ぺトラとシュカーラが入手に走った後続の食料がまだ届きそうも無い事を悟ると、レイブに向き直って改まった感じで言葉を発する。
『レイブ師匠、ラマス師姉からの私信を預かっているのでち! なるべく他の方に聞かせない様に言われているのでちがぁ、えっとぉ』
そこまで言うと、判り易い横目でチラチラとギレスラを見やるグログロ、言いたい事は明らかだ。
なのにっ!
『ん? ラマスからレイブへの私信だろ? ……どうした? 早く伝えてやれば良かろうに?』
鈍いっ……
ワタワタし始めるグログロに対して、レイブは苦笑を浮かべながらこめかみ辺りをポリポリやりつつ答える。
「ははっ、構わないから今伝えてくれよグログロ」
『え、でも……』
『んー?』
「大丈夫だぞ? 俺とギレスラ、ペトラはそこらの魔術師のスリーマンセルとは違うからな! 遠慮はいらないんだ! ほら、一心同体ってやつ? だからな!」
『無論だ』
「はははっ」
自らの師であるスリーマンセルの堅く結ばれた絆に感じ入ったのか、グログロは少し紅潮した顔を向けて二者に答える。
『流石なのでち、弟子グログロ、心から感服ちたのでつ、ではお伝えつるのでち…… ゴホンッ『ダーリン元気そうね♪ 大切な用件は最初に伝える様にグログロに言って置いたから大丈夫よね? こっちは伝言でもあったでしょ? 色々あったけどまあ今は落ち着いてきたわよ! とは言っても、ここサリトの周りはモンスターに取り囲まれちゃってるからね、それなりに大変だけど皆元気で頑張っている感じ、かな? ランディやライアは早くダーリンに会いたいって毎日溢してばっかりいるけどね』『ちょっ、恥ずかしいじゃないですかっ!』『きゃはは、良いじゃないっ!』』
再現度の正確さ…… 何と無く楽しそうな光景が浮かんでくるじゃん。
私同様に感じたのか、レイブはやや恥ずかしそうな感じで呟く、顔が少し赤らんでもいるし図星だろう。
「はは、ランディとライアか、あいつ等もそろそろ独り立ちだってーのに仕方が無いよなー、ちょっと構い過ぎたかなぁー? ははは」
『それもあるだろうがラマスが伝えたい真意は又別なのではないか?』
「んー?」
『本当は自分がレイブに会いたいのだろう、照れ隠しで二人の名前を出したのでは?』
「やーめーろーよー! んまあ、そりゃそうだろうけどなー♪」
『奥ゆかしいのだ』
「なはは、んで続きは?」
『あい…… 『まあ皆日々の仕事が忙しいし物資不足が結構深刻でね、働いている間は寂しがっている余裕も無いんだけどさっ…… やっぱり直接頭の中にダーリンの声が聞こえてくると色々考えちゃってね……』えっと、ちょれからぁ』
姉弟子から師匠への大事なメッセージである、万が一間違えてはいけないとでも考えたのか、グログロは一旦言葉を止めて真剣な表情で黙考し始める、結構可愛らしい。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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