【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1589.エモーショナップダウン
兎に角だ、取り敢えずニンゲンと魔獣はターゲットにならないらしい事が明らかになり、ギレスラ的には一安心、そんな感じである。
『ふぅ、ならば良い、な? レイブ』
「え、は? ああ、まあ良いんじゃないか、グスッ」
『ジジ……』
「あの、大丈夫ですか?」
自分の喪失感に掛かりっきりで他への興味を絶ってしまっているレイブをそのままでギレスラが答える。
『仲間達に危険が無いのであれば問題なしだ、この話はここまでとしよう』
「承知しました…… あの、レイブ様は大丈夫なのですか?」
『あー、何と言うか、別れとかが苦手なのだよ、子供の頃から色々あってなー、まあ一種の病気みたいな物だ、心配掛けて済まないがどうか気にしないでくれ』
「はあ、それなら良いのですが」
『本当に心配いらないのだ、放っておけば直元通りになるのだぞ? なあペトラ』
突然メソメソし始めたレイブの体調、主に精神的な起伏の極端な激しさに懸念を抱き続けるヴラドを安心させる為、最後尾を歩くぺトラに声を掛けたギレスラは妹の様子に只ならぬ違和感を感じて問い直してしまったのである。
『ペトラ、お前、大丈夫なのか?』
『はぁはぁはぁはぁ、え、何? はぁはぁはぁ』
今度は返事こそした物の、あからさまに困憊した様子が窺える尋常では無い息遣い、しかも話の中身については聞こえていなかったらしいではないか。
思わず足を止めて次に掛ける言葉に思いを向けるギレスラに別の声が聞こえて来た、他ならぬペトラの背中、カーミラの口からである。
「ペトラ様? ギレスラ様はレイブ様が大丈夫な事への同意を求めていらしたのよ? それにペトラ様の御調子もお気にされているみたいでしてよ?」
『はぁはぁ、あぁ、そうなの、はぁはぁはぁ』
「ええ、さあ、ご心配掛けない様にお返事して差し上げないと」
『はぁはぁはぁ、大丈夫よお兄ちゃん、はぁはぁ、アタシもレイブお兄ちゃん、も、はぁはぁはぁ』
「おほほほ、だそうですわギレスラ様、おほほほほ」
『お、おう』(ゴクリ)
無表情なまま答えたペトラはカーミラを乗せたまま、淡々と歩を進め続けている。
何と言うか機械的な動き、まるで自分の意思とは違う何かに操られでもしている様にギレスラには感じられ、戦慄と共に喉を鳴らしてしまったのである。
「行きましょうギレスラ様、ほら、レイブ様達がもうあんなに先に進んでしまいましたわ、うふふふ」
『え?』(ゾクッ)
「おほほほ」
『あ、ああ、そうだな』
「おほほほほほ」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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