【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1480.知性
「ちっ、騒がせてるんじゃねーよ半端者共の癖にっ! 水属性なんだから依り代選びとか何様のつもりなんだ貴様等はっ! 水は方円の器に随う、だ・ろ・う・がっ! 溶かすぞこのボウフラ共がっ!」
ビクッ×2
レイブはそっと口を噤んだ。
「ごめんね待たせてしまってー、ウチの子達がウスノロでさー、ヤになっちゃうよー、で、何だっけ? さっき何か言い掛けてたよねー?」
「いいえ、何も」
きっぱり。
「そう?」
「はい、何もありません」
アゲイン。
流石はスキル『口八丁』所持者である、外と内で極端に態度が異なる相手には抗弁など無意味である事を熟知しているのだろう。
新たな糊どころか元々付着していた物まで綺麗に拭き取り済みのゼムガレを正眼に構えた状態で短く言葉を続ける。
「準備万端です! いつでもハスれます、はい!」
「ほぅ……」
微笑みを消した一瞬、無表情で呟いたシドは直ぐに笑顔を取り戻して周囲に聞こえる爽やかな口調で告げる。
「じゃあ始めよー! 今からレイブ君が神器でタリヒマルとエレーロギャップを解放してくれるからねー、そしたらタリヒマルはトラ君に、エレーロギャップはオオカミ君に憑依する事ー! 判ったー?」
驚いた事に化け物ヤツメウナギ、巨大なランプリーが声を揃える。
『『御意』』
「っ?」
「じゃあレイブ君、殺しちゃってー」
「は? あっ、は、はい……」
レイブは戦慄を覚えていた。
幼い頃から戦いに身を置いて来た、今更殺生に対する忌避感等感じる事は無い。
但し、それはモンスターと呼ばれる敵対種、後は必須な栄養を補給する為に狩る最低限の動植物に対しての話である。
模擬戦ややむを得ない決闘ならば兎も角、同種や友好種、コミュニケーションを取る事が可能な野獣や魔獣、竜であっても傷付けたり増してや殺める対象には入ってはいないのだ。
生きる為に殺し、そして喰らう、それ以外での殺生等考えも及ばない、それこそ話せば判る、いや話せれば判り合える相手との諍い等、知性を持つサイドの存在として下らない小児病的疾患に過ぎない、そんな時代なのである。
静かにゆっくりと、しかし確実に一歩一歩近付いた二匹の魔獣、いやネームドの悪魔が依り代にしている事を考えに入れれば亜神であろう二柱は、言葉を解する知性は勿論、こちらは現在喋れもしないが同じく魔王種であろうバッタのテューポーンに抗そうとする自尊心、生への執着だけでなく、主の命令に従って死をも受け入れんとする忠誠心、こう表現する事が適当かどうかは判らないが一種の分別や処世の為の身の処し方、覚悟の様な物まで持っているらしい事が窺える。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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