秋を探しに行ったら、夏に逆襲された話
暦の上では秋、気温の上では夏
秋の気配を探しに、私はカメラを片手にあけぼの山農業公園へ向かった。天気予報は「曇り時々雨」で、ちょっぴり憂鬱な気持ちと、しっとりとした写真を撮れるかもという期待が入り混じる。これぞ、カメラを趣味にする者の宿命。一喜一憂こそが醍醐味だ。
ところがどっこい、現地に着いた私を待っていたのは、まさかの猛暑。最高気温30℃超えって、嘘でしょ? 空はどんよりしてるのに、体感は完全に真夏のど真ん中。汗だくでレンズを拭きながら、心の中で「どうしてこうなった…」と天を仰いだ。南国リゾート気分だと思えば悪くない…と自分に言い聞かせるも、脳内ではすでに「早く帰りたい」という声がこだましていた。
キバナコスモスと雑草軍団の仁義なき戦い
まずは、布施弁天裏のキバナコスモス畑へ。ムンムンした熱気に耐えながら歩いていくと、視界いっぱいに広がるオレンジ色の絨毯が目に飛び込んできた。

「いや、まじか…」
正直、心の中では「暑い!早く撮って退散したい!」と叫んでいたけれど、目の前の花たちはそんな私の個人的な感情とは無関係に、眩しいほどに生命力にあふれていて、その堂々たる姿に圧倒された。彼らは「暑い?知るか!」と言わんばかりに、力強く咲き誇っていた。

次に、利根川の堤防に目をやると、悲しいかな、彼岸花はほとんど芽を出しておらず、その周りには雑草軍団が覇者のごとく力強く伸びまくっていた。「去年もこんな光景を見たような…」と既視感に襲われる。どうやら今年も雑草に軍配が上がりそうだ。自然の摂理って、ときに残酷だね。

風車横のキバナコスモス畑も同様に見頃を迎えていて、どんな天気でもその美しさは健在だった。ただ、よく見るとコスモス畑には隙間が多い。追い播き作業中の場所もあるらしく、これからさらに楽しめる場所が増えるとのこと。きっと、今はまだ地味な緑の芽が、時期が来れば一面を埋め尽くすのだろう。
人生もまた、満開じゃない日がある
今回の「秋探し」は、完全に予想外の展開だった。期待していたのは、ひんやりとした秋風と、しっとりとした光の中、哀愁漂う彼岸花の群生を撮ることだった。でも現実は、真夏の暑さと、堂々と咲き誇るキバナコスモス、そして雑草に支配された寂しい風景だった。
でも、それで良かったのかもしれない。人生もまた、天気予報通りにはいかないものだ。完璧なコンディションなんて、そうそう巡ってこない。大事なのは、予期せぬ出来事や、思い通りにいかない状況でも、その中にある「今」をどう楽しむか、どう捉えるか。

キバナコスモス畑の生命力、まだ蕾の黄色い彼岸花、そしてこれから芽を出すコスモスたち。それはまるで「今が全てじゃないよ、これからもっと良くなるよ」と教えてくれているようだった。人生だって、いつも満開じゃない。でも、そこに希望の蕾を見つけたり、雑草に負けない力強さを見出したりする。それが、日々のささやかな幸せなのかもしれない。
今回は残念ながらお目当ての彼岸花には出会えなかったけど、また来ようと心に決めた。次はきっと、黄色い彼岸花が私を待っていてくれるはずだ。
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