「宿題やった?」を何度も言う毎日を変える!小学1〜2年生が自分から始める5つの工夫
「宿題やった?」
帰宅した子どもに聞く。
「あとでやる!」
しばらくして、もう一度。
「宿題は?」
「まだ!」
夕方になって、
「もう宿題やらないと終わらないよ!」
気づけば、親もイライラ。
子どもも嫌な顔。
そして、また今日も同じことの繰り返し。
——そんなこと、ありませんか?
でも、ここで一度考えてみたいことがあります。
「宿題ができない」のではなく、
「宿題を始めるところで止まっている」のかもしれません。
この記事では、
「どうしたら宿題をやらせられるか」
ではなく、
「どうしたら宿題を始めやすくできるか」
を考えていきます。
「宿題をやらない」と決めつける前に
「何度言ってもやらない」
というと、
「やる気がないのかな」
「遊びたいだけなのかな」
「言うことを聞かないな」
と思ってしまうことがあります。
でも、「宿題をやらない」という一つの行動を、少し細かく分けてみるとどうでしょう。
例えば、帰宅後の流れ。
帰宅する
↓
ランドセルを置く
↓
おやつ・休憩・遊び
↓
宿題を思い出す
↓
宿題を出す
↓
必要なものを準備する
↓
何をやるのか確認する
↓
最初の問題を見る
↓
宿題を始める
こうして見ると、
「宿題をする」までに、意外とたくさんの工程があります。
だから私は、
「この子は、どこで止まっているんだろう?」
と考えてみます。
看護師の仕事で大切にしている「どこで困っている?」という視点
私は訪問看護の仕事をしています。
訪問看護では、「できない」という結果だけを見るのではなく、
「どこで困っているんだろう?」
「何があればできるんだろう?」
と、その人の生活を一つずつ見ていくことがあります。
これって、家庭学習でも同じだなと感じます。
例えば、
「宿題を始めない」
という一つの行動も、
宿題を思い出すところ?
宿題を出すところ?
準備するところ?
最初の問題を見るところ?
それとも、学校から帰ってきた時点ですでに疲れている?
と分けて考えてみる。
すると、
「やる気を出させなきゃ」ではなく、
「ここを少し変えたら始めやすくなるかも」
という考え方ができます。
まずは「どこで止まっている?」を見てみよう
いきなり5つ全部を試す必要はありません。
まず、わが子の様子を思い出してみてください。

大切なのは、
「この子はどこで止まりやすいんだろう?」
と見てみること。
そのうえで、
一番変えやすそうなところを1つ選びます。
小学1〜2年生が「自分から始めやすくなる」5つの工夫
①「宿題をする時間」より「宿題を始める合図」を決める
「16時になったら宿題ね」
と時間だけを決めても、なかなか動けないことがあります。
そこでおすすめなのが、
別の行動と「宿題を始める」をセットにすること。
例えば、
おやつを食べたら宿題
水筒を出したら宿題
10分休憩したら宿題
タイマーが鳴ったら宿題
テレビを見る前に宿題
など。
「○時になったら」ではなく、
「○○したら、次は宿題」
という流れを作ります。
ポイント
できるだけ、毎日同じ合図にします。
「おやつの後」
「水筒を出した後」
など、すでに毎日行っている行動とつなげると分かりやすくなります。
⏰ 「休憩の終わり」を合図にするなら
「10分休憩したら宿題」
「タイマーが鳴ったら宿題」
のように、休憩から次の行動へ切り替えるための「合図」を決める方法もあります。
もちろん、スマホやキッチンタイマーなど、家にあるタイマーでも十分です。
「毎回、親が『そろそろ宿題だよ』と言うのが大変」
という場合は、子ども自身が時間を確認できる学習タイマーを使う方法も。
親が何度も声をかけるのではなく、
「タイマーが鳴ったら次へ」
という仕組みにしてみるのも一つの方法です。
↓ 学習用タイマーを見てみる
②「宿題をやる」ではなく「最初の1歩」を決める
「宿題やろう」
と言われても、
「宿題って、どこから?」
となることがあります。
そんなときは、
「全部やる」をスタート地点にしません。
例えば、
ランドセルを開ける
↓
宿題を出す
↓
鉛筆を置く
↓
1問だけやる
ここまでを「始める」と考えます。
特におすすめなのが、
「まず1問だけ」
です。
「全部終わらせよう」
ではなく、
「最初の1問だけやってみよう」
とする。
1問できたら、そのまま続けてもいい。
少し休憩してもいい。
大切なのは、
「始める」という最初のハードルを小さくすること。
③ 帰宅後の「休憩」をなくさない
「遊んだら宿題をやらなくなるから、帰ったらすぐ宿題!」
と考えたくなる日もあります。
でも、学校から帰ってきた子どもにとって、すぐ次の課題へ切り替えることが難しい日もあります。
そこで、
休憩をなくすのではなく、休憩の終わり方を決める
という方法があります。
例えば、
パターンA
帰宅
↓
手洗い・水分
↓
10分休憩
↓
宿題
パターンB
帰宅
↓
おやつ
↓
宿題
パターンC
帰宅
↓
少し遊ぶ
↓
タイマーが鳴ったら宿題
大切なのは、
「休憩するか、しないか」ではなく、
「休憩のあと、どうやって次へ移るか」
です。
もちろん、同じ方法が毎日うまくいくとは限りません。
学校で疲れた日や行事があった日は、いつものルーティンを少し軽くしても大丈夫。
④「宿題をする場所」より「始めやすい場所」をつくる
宿題を始めようとしたら、
「鉛筆どこ?」
「消しゴムがない!」
「連絡帳どこ?」
となっていませんか?
宿題を始める前に探し物が始まると、それだけでスタートまでのハードルが上がります。
そこで、
「宿題セット」を一か所にまとめる
方法があります。
例えば、
筆箱
下敷き
連絡帳
宿題
など。
全部を完璧に整理する必要はありません。
「ここを見れば、とりあえず始められる」
という場所があればOKです。
そして、もう一つ大切なのが、
「勉強しやすい場所」より「始めやすい場所」
を考えること。
立派な学習机でなくても、
リビングのいつもの場所でもいい。
「ここならすぐ始められる」
という場所を子どもと一緒に決めてみます。
⑤「宿題やった?」を「スタートの手伝い」に変える
「宿題やった?」
という確認を何度もするのは、親にとっても疲れます。
そこで、質問の内容を少し変えてみます。
「宿題やった?」
ではなく、
「まず何からやる?」
「最初の1問だけやってみる?」
「宿題を出すところまで一緒にやろうか?」
「今日はどこから始める?」
など。
ポイントは、
宿題を全部やらせるための声かけではなく、
「始めるところ」を手伝うこと。
です。
ただし、ここで親が毎日つきっきりになる必要はありません。
最初は、
一緒に宿題を出す。
↓
次は、
声をかけるだけ。
↓
その次は、
自分で宿題を出す。
というように、
親の手伝いを少しずつ減らしていく
ことを目指します。
うまくいかなかったら、仕組みを調整する
ここまで読んで、
「おやつの後に宿題にしてみたけど、全然できなかった」
ということもあると思います。
でも、それは失敗とは限りません。
例えば、
「おやつの後」では疲れているのかもしれない。
↓
「帰宅→10分休憩→宿題」
に変えてみる。
「机に座る」ことがハードルなのかもしれない。
↓
「リビングのいつもの場所」
に変えてみる。
「宿題を全部やろう」とすると嫌になるのかもしれない。
↓
「最初の1問だけ」
にしてみる。
つまり、
子どもを仕組みに合わせるのではなく、
子どもに合わせて仕組みを調整する。
という考え方です。
家庭のルーティンは、一度決めたら絶対に守るものではありません。
観察する
↓
止まっている場所を見つける
↓
工夫を1つ選ぶ
↓
しばらく試す
↓
合わなければ調整する
この繰り返しで大丈夫です。
「できた」の基準を小さくしてみる
仕組みを変えるとき、
「今日から毎日、自分から全部できた!」
を目標にすると、親も子どもも苦しくなります。
まずは、もっと小さな変化を見てみましょう。
例えば、
昨日より早く始められた
声かけ1回で動けた
自分で宿題を出せた
最初の1問を自分で始められた
タイマーで切り替えられた
途中で休んでも、また戻れた
これも大切な変化です。
「宿題が全部終わったか」だけではなく、
「始めるまでの行動が少し変わったか」
を見てみる。
今日から全部変えなくて大丈夫
ここまで5つ紹介しましたが、
全部一度にやる必要はありません。
今日の帰宅後、まず一つだけ観察してみてください。
今日の観察ポイント
① うちの子は、どこで止まっている?
宿題を思い出すところ?
宿題を出すところ?
準備するところ?
最初の問題を見るところ?
それとも、帰宅した時点ですでに疲れている?
② 宿題を始める合図は決まっている?
「○○したら宿題」という流れがありますか?
③ 最初の1歩を小さくできる?
「全部やる」ではなく、
「宿題を出す」
「鉛筆を持つ」
「1問だけやる」
まで小さくできませんか?
④ 準備に時間がかかっていない?
探し物から始まっていませんか?
⑤ 「宿題やった?」を1回減らせない?
確認する代わりに、
「まず何からやる?」
と声をかけてみるのも一つです。
宿題を「やらせる」より、始めやすくする
小学1〜2年生の宿題。
毎日きちんとやってほしいと思うのは、自然なことだと思います。
だからこそ、
「どうしたら、この子がちゃんとやるようになるんだろう」
と悩んでしまいます。
私自身も、親としてイライラしてしまうことがあります。
看護師だから、いつも冷静に子どもを観察できるわけではありません。
「早くして!」
と言ってしまう日もあります。
だからこそ、完璧な声かけを目指すのではなく、
「今日はどこで止まっていたんだろう?」
と、あとから一つだけ振り返る。
それくらいでもいいと思っています。
「宿題をやらない子」を変えようとするのではなく、
宿題を始めにくくしている場所を一つ見つける。
そして、
そこを少しだけ変えてみる。
それで十分です。
今日の合言葉
「宿題やった?」の前に、
「どこで止まっているんだろう?」
子どもを変える前に、環境を変えてみる。
全部できることを目指すのではなく、
「今日は1問、自分から始められた」
を見つける。
そんな小さな積み重ねが、
「親に言われたからやる」
から、
「そろそろ宿題やろうかな」
へ向かうきっかけになるかもしれません。
今日、もし一つだけ試すなら、
「宿題やって」ではなく、
「まず何から始める?」
から始めてみませんか?
kids_study_roomでは
「できない」を責める前に、
「どこで困っている?」を見つける。
そんな視点を大切にしています。
今回の記事も、5つ全部を実践する必要はありません。
まずは、
「うちの子は、どこで止まっているんだろう?」
を見つけるところから。
そこが分かれば、変える場所も少し見えてくるかもしれません。
これからも、看護師ママが家庭学習や学校生活の中にある「ちょっと困った」を、親子で少しラクにできる方法を考えていきます。
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