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それでも山に行く理由 vol.61 何もない山の景色-クレイドルマウンテン-

13:56
元来た道を下り始める。

相変わらず山の裏側は厚い雲に覆われ、
太陽もおぼろ月のように
ぼんやりと空へ浮かんでいた。

巨岩と、その間を歩く小さな人間。

薄暗い空も相まって、やはり別の惑星、
あるいはあの世へ迷い込んだような
不思議な気分になる。

それでも、一歩ずつ岩の間を
慎重に下っていく。

登る時よりも、下る方が難しい。
岩は滑りやすいわけではない。

だけど一つひとつが大きく、
足を置く場所も、手を掛ける場所も
慎重に選ばなければならない。

14:11
表側へ出た瞬間だった。

厚い雲が嘘のように流れ去り、
目の前には雄大な景色が広がった。

ここで少し休むことにする。

崖の縁へ腰を下ろし、足を投げ出した。

足元には、タイ・チェンマイの
DECATHLON で買った
トレイルランニングシューズ。

軽く、それでいてソールには適度な
硬さがあり、足の甲にも
よく馴染んでいる。

テント泊を伴う縦走や、本格的な
岩場なら、長年履き続けている革の
登山靴を選ぶ。

だけど今回のように海外まで移動し、
デイハイクを楽しむ旅なら、
このシューズを持ってきて正解だった。

これほど岩が続くルートでも、
不安なく歩くことができた。

最近の登山用品は驚くほど高価になった。

だからこそ、用途によっては、
こんな選択肢も十分にありだと思う。

吹き上げる風
どこまでも続く原生林
荒々しい岩山
一本の登山道

そこには、何もない。

いや、
何もないからこそ、美しいのかもしれない。

情報で溢れ、便利さを
追い求め続ける現代社会。

そんな世界に暮らしているからこそ、

私は、この「何もない景色」に、
何よりの豊かさと心地よさを感じていた。


この山の自然の空気を、
服として纏える場所があります。
北タイの手仕事から生まれた
ナチュラル・ハンドメイド 
快適ウェア

この感覚を形にした服がGENIEです。
→ プロフィールから
https://genienature.official.ec/


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