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精神科看護師の一番つらい夜勤。

私は今、夜勤をしていません。コロナ禍にパニック障害を発症し、夜勤をこなすための体力と精神力がすっかり衰えてしまったからです。
コロナ禍前は、月に4~5回ほどの夜勤をこなしていました。そんな中でも、今でも忘れられないほどきつかった夜勤の思い出があります。

当時の病棟は夜勤二人体制でした。二人だけで、さまざまな精神状態の患者さんに対応しなければならない、とても緊張感のある現場でした。その夜、私は一人の先輩と夜勤に入りました。よく一緒に夜勤をする先輩だったので、いつもなら安心して業務に取り組めるはずでした。ところが、その日に限って先輩の機嫌がすこぶる悪かったのです。理由は私には分かりませんでしたが、いつも穏やかなその先輩とは思えないほどの様子でした。それでも、仕事は仕事です。その夜の病棟は、私とその先輩の二人にかかっているのですから。イライラする先輩と、おどおどする私。不思議なことに、そんな状態のときは患者さんまで落ち着かなくなるものです。看護師同士の感情が、患者さんにも伝染してしまうのでしょうか。その夜は三人の患者さんが転倒し(幸いに怪我はありませんでした)、さらに一人の患者さんがてんかん発作を起こしました。

本来であれば噛み合うはずの私たちの行動が、ちぐはぐになっていたのだと思います。私はできる限り普段通りの対応を心掛けていましたが、先輩のイライラは一晩中収まることがありませんでした。私への指示の口調も激しく、患者さんに対しても噛みつくような対応で、私は心の中で何度もため息をつきました。この日は、本当につらい夜勤になりました。
看護師も人間ですから、感情を持っています。イライラしたり、気分が乗らない日があるのは当然のことです。それが私に向けられるだけなら、まだ我慢できます。しかし、私たちを頼りにしている患者さんへの態度を見ていると、一晩中悲しい気持ちになりました。
夜勤は二人体制です。患者さんにとって、頼れる存在がたった二人しかいない時間帯なのです。それなのに、そんな看護しか受けられない患者さんのことを思うと、申し訳ない気持ちが募っていきました。

その日以降、私は夜勤の中でできるだけ冷静さを保つように努めました。自分自身も体調が優れず、気分が落ち込んだまま夜勤に入ったこともあります。それでも、夜勤を共にする相手とは常にコミュニケーションを取り、患者さんが少しでも穏やかに過ごせる夜を提供できるよう心掛けてきました。

あの夜、私が一番つらかったのは、自分が怒られたことではありません。私たち二人しか頼れる人がいない夜に、患者さんが安心して過ごせなかったことです。それ以来私は、どんなに自分がつらくても、患者さんの前では穏やかでいようと心に決めています

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