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コレクションの行く末


今日が土曜日というのがしっくりこない。

よしもとばななの『海のふた』を読む。
夏の終わりに読みたくなる本。

本の中には、きらりとひかる文章が必ずある。
それに出会ったときは本を一旦閉じて、正気を取り戻す。

海にいったら、思わずきれいな貝殻や丸みを帯びた石を手にするみたいに、その文章を拾わずにはいられない。自分の文字でなぞらざるを得ない。

けれども、ひとたびそのことに「意味」を見出そうとすると、なんとも苦しくなる。拾って十分なはずなのに、どうして不十分さを感じないといけないのか。わたしにはわからない。拾うほどに不十分な気がして、自分でも何をしているのかわからなくなる。そういう思考がとても嫌い。



昨日雨が降って、やたらと涼しくなった。
それまで秋の気配なんてこれっぽっちもなかったのに、急にいるので驚いた。夏が終わるなんて信じられないくらい暑かったけど、やっぱり今年も終わるらしい。

家にいることが多くって、夫婦ふたり地味な暮らしで、若い頃のぎらぎらしてる夏の思い出はないけれど、夏の終わりを感じるのはしみじみする。


秋は秋で秋刀魚を食した身体で、言葉集めをしようと思う。


おしまい


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