🌟『くるみとルル ― 星の花のひみつ ―』後編― 大切な想いが、夜空の星になるまで ―
星の花に囲まれながら、
くるみとルルは静かに夜空を見上げていました。
すると――
星の花から、小さな光がひとつ、
ふわりと浮かび上がりました。
光はゆっくりと上へ昇り、
夜空の星たちの間へ溶け込んでいきます。
「きれい……」
ルルが小さくつぶやきました。
大切な想いは、
言葉にしなくても届くのかもしれません。
ふたりの心から生まれた想いも、
小さな光となって夜空へ舞い上がっていきました

夜風がそっと吹くと、
星の花が一斉に揺れました。
そのたびに、
小さな光がふわふわと舞い上がります。
くるみとルルは並んで座り、
静かに夜空を見つめました。
「また一緒に来られますように」
ルルがそっと願います。
くるみも目を閉じ、
心の中で願いを届けました。
すると――
ひとつの小さな光が、
ふたりの頭上で優しく輝きました。
まるで、
「ちゃんと届いたよ」
そう答えてくれているようでした。

楽しい時間は、
いつの間にか過ぎていました。
星明かりに照らされた森の小道を、
くるみとルルは並んで歩きます。
足元には、
淡い光を放つ小さな花。
木々の間からは、
夜空の星がちらちらと見えています。
ルルは時々振り返り、
星の花がある森の奥を見つめました。
くるみも優しく振り返ります。
そこには、
まだ小さな光が静かに揺れていました。
「また来ようね」
ふたりはそう思いながら、
ゆっくり帰り道を進んでいきました。

妖精のおうちに戻るころには、
森はすっかり静かな夜になっていました。
窓からこぼれる
暖かな灯りが、ふたりを迎えてくれます。
今日見つけた星の花。
小さな光。
そして、夜空へ届けた願い。
ふたりは今日の冒険を思い出しながら、
ほっとしたように微笑みました。
「今日は、素敵な夜だったね」
小さな灯りのそばで、
ふたりの心もぽかぽかと温まっていきます。

眠る前に、
くるみとルルは窓の外を見上げました。
遠い夜空に、
ひとつの小さな光が輝いています。
それは、
星の花から生まれた光でした。
小さな光は消えることなく、
静かに夜空で輝き続けています。
くるみとルルは顔を見合わせ、
嬉しそうに微笑みました。
今日の願いも、
今日の思い出も――
きっと、この光の中に
そっと残っているのでしょう。

夜の妖精の森。
誰もいない花畑で、
星の花が静かに揺れています。
その花から生まれた小さな光は、
夜空の星たちに寄り添うように輝いていました。
大切な人を想う気持ち。
一緒に過ごした時間。
また会いたいという願い。
そんな小さな想いも、
いつか光になって
誰かの心へ届くのかもしれません。
くるみとルルの小さな冒険は、
今日もひとつの思い出になりました。
そして夜空には、
ふたりの願いを乗せた星が
静かに輝いています。
「大切な想いは、
いつか星になって輝く。」
――くるみとルルの物語は、
まだまだ続いていきます。

#ファンタジー絵本
🌟 次回予告
『くるみとルル ― 森の奥の小さな約
森の奥で見つけた花の門の先――くるみとルルが不思議な光の中で見つける「小さな約束」の物語。
ストーリーダイジェスト
いつもの森で耳にした小さな鈴の音に導かれ、ふたりがたどり着いたのは誰も知らない秘密の場所。新しい花と光に包まれた世界で待つ「小さな約束」とは? ふたりの新しい冒険が始まります。
