「シルバー混声合唱団の中の懲りない面々」:#青ブラ文学部
シルバー混声合唱団の中に懲りない面々がいた。
そのシルバー混声合唱曲は女声が多数を占め、ソプラノが20人、アルトが15人で構成されていて、男声はわずか5人しかいない。
5人では、男声はバスを担当せざるをえない。
わずか5人のバスでも、男声は迫力があり、女声に負けていなかった。
そのうち、男声の中でテノールを担当したいという男が2人現れた。
必然的にバスはわずか3人になるので、テノールに言った。
「これほど大きな合唱団でバスが3人では弱いので、テノールは諦めて下さい、いままで通り混声三部合唱団で行きましょう。」
「イヤ、混声合唱団なので、ここは無理をしてでも混声四部にしたほうが
良いと思う。第一、混声四部のほうがかっこいいよね。」
そこで、指導者に相談した。
指導者は混声四部で行きましょうと乗り気になった。
「試しに混声四部で舞台に立ってみましょうかね。」
そして、発表会を迎えた。
発表会の聴衆は、親戚や知人が多数いるため、そこではお世話ではなく、遠慮無い意見が出された。
「やはり男声が少数で歌声が弱いですね。」
発表会のあと、合唱団で集まり反省会を開いた。
バス連は「やはり混声四部は無理なので、テノールは諦めて混声三部に戻しましょう。」
テノール連は
「やはり混声合唱団なので、多少無理でも混声四部のほうが理想的です。」
これでは意見が並行線で、5人の男声はバスとテノールに分かれてお互い自説を曲げないという、性懲りない面々がいた。
女声陣はその光景を冷ややかに眺めていた。
フィクションです
完
山根あきら、さん
宜しくお願い致します😄
