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【5分チェックシート】決算短信は「1ページ目」だけでいい|決算発表の日に、5分で確認を終わらせる型

割引あり

決算発表の日。
「お、持ってる会社の決算が出た」とスマホでPDFを開いたが、そっと閉じる。

十数ページ、多い会社だと数十ページ。表がびっしり。どこから見ればいいのか、正直わからない。

私も最初はまったく同じでした。

このアカウントで企業分析を80本以上公開してきましたが、毎回そのすべてを読み込んでいるわけではありません。

決算短信は、1ページ目だけ見ています

そして、見る順番を固定しています。
順番が決まっていると、判断ではなく作業になるので、5分で終わります。

この記事は、その順番と各項目をどう読むかの基準をそのまま渡すものです。

順番そのものは、この先の無料部分で7つとも公開します。
隠すようなものではないからです。

有料部分でお渡しするのは、写した数字を判断に変えるための基準のほうです。


なぜ1ページ目だけでいいのか

決算短信の冒頭は、通称「サマリー」と呼ばれます。

ここには、東京証券取引所が定めた参考様式にそって、決まった項目が決まった場所に載っています。

具体的には、こういう並びです。

  • 経営成績(売上高・営業利益・経常利益・純利益と、その前年同期比)

  • 財政状態(総資産・純資産・自己資本比率)

  • キャッシュ・フローの状況(本決算の回だけ。四半期・中間の回にはこの欄がありません)

  • 配当の状況

  • 業績予想(通期の見通しと、その修正の有無)

気づいたでしょうか。

投資家が知りたいことの大半が、この1枚に集まっています

その先は、この1枚の数字を作った内訳・財務諸表本体・経営成績の説明です。

つまり順番としては、まず1ページ目で全体をつかみ、引っかかったところだけ奥を見に行けばいい。

最初から全ページを頭から読むのは、目次を飛ばして辞書を読むようなものです。

しかも様式は会社が変わってもほぼ同じなので、一度型を作れば、どの会社にも同じ手順が使えます

これが「チェックシートが効く」理由です。

正確には「サマリーは2ページ」あります

ここだけ、先に正直に書いておきます。

参考様式の上では、サマリーは2ページで1組です。
1ページ目に上の並びが入り、2ページ目には「※注記事項」と発行済株式数が載ります。

この記事で扱う7項目は、ほぼ1ページ目で埋まります(配当と業績予想だけ、会社によって2ページ目の頭に回ります)。

2ページ目を開くのは、売上・利益の前年同期比に引っかかったときだけです。
その1か所だけは後で説明します。

もうひとつ、実物を見るときの注意です。

改ページの位置は、会社によって少しずれます。
配当や業績予想が2ページ目の頭に回っている短信もあります。

並び順そのものは同じなので、その場合は少しだけスクロールしてください。


見るのは7項目だけ

私が固定している順番は、次の7つです。

  1. 売上・利益と、その前年同期比

  2. 通期予想に対する進捗率

  3. 通期予想が修正されていないか

  4. 配当予想と、前期からの増減

  5. 自己資本比率

  6. 営業キャッシュ・フロー

  7. 「次に何を調べるか」を1行

7つといっても、①③④⑤⑥は1ページ目の数字を写すだけです(⑥は本決算の回のみ)。

自分で計算するのは②だけ。
自分で考えるのは⑦だけ。

だから5分で終わります。

なお、決算の回によって埋まらない項目があります。

②の進捗率と③の予想の修正は、四半期・中間の回のものです。
⑥の営業キャッシュ・フローは、逆に本決算の回にしかサマリーへ載りません。

つまりどの回でも、実際に手を動かすのは5〜6項目です。

ここから、①と②を実際にやってみます。


【無料実演①】売上・利益と前年同期比

サマリーの一番上、「経営成績」の表を見ます。

売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益が並び、その右に前年同期比のパーセントが印刷されています。

なお、会計基準がIFRSや米国基準の会社には、経常利益がありません。
その場合は税引前利益が並ぶので、経常利益の欄は飛ばしてください。
名前が違うだけで、見る順番は同じです。

計算は不要です。
そのまま4つ写します。

ここで見るのは、金額の大きさではありません。

4つの増減率が、そろっているかどうかです。

売上 +5%、営業利益 +6%、純利益 +6%。
これなら素直な決算です。

売上 +5%、営業利益 −8%、純利益 +40%。
これは何かが起きています。

売上が伸びているのに営業利益が減っている(あるいは伸びが売上に追いつかない)なら、原価か販管費が増えている。

営業利益が減っているのに純利益だけ跳ねているなら、本業以外の要因(資産の売却益など)が乗っている可能性がある。

そろっていない=悪い」ではありません。

そろっていないところが、その会社の今期の物語なので、そこだけ後で調べればいい、という話です。

なお、営業利益・経常利益・純利益の違いがあいまいだと、この4つを見比べても意味が読み取れません。

3つの利益の違いは投資ブログにまとめてあります


【無料実演②】通期予想に対する進捗率

ここだけ、自分で計算します。

といっても、割り算1回です。

進捗率 = 今回の累計実績 ÷ 通期予想

通期予想は、サマリーの一番下のブロック(1ページ目の末尾か、2ページ目の頭)に載っています。

たとえば通期の営業利益予想が300億円で、中間決算の累計が132億円なら、進捗率は44%です。

中間なのに44%。

12か月を4等分すれば中間は50%なので、単純に按分した基準からは下振れています。

ただし、ここで「まずい」と判断してはいけません

季節性のある会社なら、下期に利益が寄るのはむしろ普通です。

進捗率は判断を出す道具ではなく、自分がこの数字を説明できるかを確認する道具です。

説明できるなら通過。
説明できないなら、そこが今回調べるポイント。

それだけです。


ここまでで、7項目のうち2つが埋まりました。

「これなら自分にもできそう」と思えたなら、残りは全部、単純作業と1行のメモだけです。

ここから先で渡すのは、この4つです。

  • チェックシート本体(①〜⑦をそのままコピペして使える空欄フォーム)

  • 進捗率の目安(四半期別・季節性の注意つき)

  • 「ここを見たら手を止める」フラグ集(8個)

  • 記入済みサンプル(シートが実際に何を拾うのかが分かります)


なお、この記事の項目名や様式についての記述は、下記の東京証券取引所の公式資料に突き合わせています。



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