夕方になると目が重い・かすむ人へ。「疲れ目かな?」で済ませる前に見直したいこと
「夕方になると目が重くなるんですよね」
「スマホを見ていると、だんだん目がかすんできます」
「目が疲れてくると、首や肩までつらくなって……」
接骨院で体の話をしていると、こんな相談を受けることがあります。
多いのは、40代以降で、
・パソコンを使う仕事
・スマホを見る時間が長い
・細かいものを見る検査の仕事
・運転する時間が長い
といった方です。
私の院では、目の疲れを訴える方が、
「首の後ろも重い」
「後頭部の付け根あたりが張る」
と話されることも少なくありません。
ただし、
「目が疲れる=首や肩が原因」
と単純に決めることはできません。
目そのものに原因がある場合もあります。
今回は、
「疲れ目かな?」
と思ったときに、まず見直してほしいことをお話しします。
「疲れ目」と「眼精疲労」は少し違います
普段、
「目が疲れた」
「目が重い」
ということは誰にでもあると思います。
例えば、
・目が重い
・ショボショボする
・乾いた感じがする
・かすむ
・見えにくい
・まぶしい
といった症状です。
一時的な疲れであれば、休息や睡眠によって楽になることもあります。
一方、日本眼科学会では、
目を使う作業によって目の痛みやかすみ、まぶしさ、充血などが出て、
さらに頭痛や肩こり、吐き気などを伴い、
休息や睡眠をとっても十分に回復しない状態を「眼精疲労」としています。
「夕方だから目が疲れるのは普通」
と決めつけず、
休んでも続く場合や、見え方そのものに変化がある場合は、一度眼科で確認することも大切です。
目だけではなく、首や肩もつらくなることがあります
パソコンやスマホを長時間使うと、
画面を見るために同じ姿勢を続ける時間も長くなります。
頭が前に出た状態。
肩が上がった状態。
背中を丸めた状態。
こうした姿勢を長く続ければ、首や肩にも負担がかかります。
実際、目の疲れを訴える患者さんの中には、
首の後ろ、特に首と頭の境目から後頭部にかけて、
「重い」
「張っている」
「押されると気持ちいい」
と話す方がよくいます。
これは私が日々患者さんを見ていて感じる臨床上の印象です。
ただし、
「そこを揉めば目の疲れが治る」
という意味ではありません。
私は、
目の症状がある方についても、
・首が動かしにくくなっていないか
・肩甲骨周辺が固まっていないか
・画面を見る姿勢はどうか
・どのくらい同じ姿勢を続けているか
などを一緒に確認しています。
「血流が悪いから」だけで説明しない
私は以前から、
「同じところをずっと見続けるより、目も動かしたり休ませたりした方がいい」
というイメージで患者さんに説明してきました。
体の筋肉でも、同じ姿勢を長く続けるとつらくなることがあります。
ただ、目の疲れについては、
「目の血流が悪くなるから疲れる」
だけで説明するのは正確ではありません。
長時間パソコンやスマホを見ると、
・近くを見続ける
・まばたきが少なくなる
・目が乾きやすくなる
・同じ姿勢を続ける
・眼鏡やコンタクトの度が合っていない
・40代以降では老眼の影響が出てくる
など、さまざまな要因が重なることがあります。
だからこそ、
「目をマッサージすればいい」
「首を揉めばいい」
だけではなく、
普段の画面の見方そのものを見直すことが大切です。
まずやってほしいのは「目を使わない時間」を作ること
目が疲れたとき、
何か特別なトレーニングをしなければいけないわけではありません。
むしろ最初にやってほしいのは、
一度、目を使う作業をやめることです。
例えば、
パソコンから目を離して遠くを見る。
1〜2分でも目を閉じる。
意識してまばたきをする。
席を立って体を動かす。
これだけでも、
ずっと同じ距離・同じ姿勢で作業を続ける状態を一度リセットできます。
厚生労働省の情報機器作業のガイドラインでも、
一連続作業時間は1時間を超えないようにし、
その途中にも1〜2回程度の小休止を入れることが示されています。
作業を休止するときには、
遠くを見る
目を閉じる
体をストレッチする
といった方法も紹介されています。

画面との距離も一度確認してください
スマホを見るとき、
気づくと顔のすぐ近くまで画面が来ていませんか?
厚生労働省のガイドラインでは、
パソコン画面との距離は40cm以上確保することが示されています。
スマホはパソコンより画面が小さいため、つい顔を近づけてしまいがちです。
文字が小さくて近づかないと読めないのであれば、
・文字を大きくする
・画面を少し離す
・明るさを調節する
といった工夫もしてみてください。
また、
画面だけを高くして姿勢を無理に固定する必要もありません。
「正しい姿勢をずっと続ける」
ことより、
同じ姿勢を長時間続けないことを意識してみてください。
蒸しタオルで休ませるのも一つの方法
患者さんには、
「目を閉じて蒸しタオルを当てて休むのもいいですよ」
とお話しすることがあります。
温かさが心地よく、
スマホやパソコンから強制的に離れる時間を作れるという意味でも使いやすい方法です。
やり方は簡単です。
タオルを水で濡らして絞り、
電子レンジなどで温めます。
熱すぎないことを必ず確認してから、
目を閉じた状態でまぶたの上に軽くのせます。
数分程度、気持ちよく休める範囲で十分です。
強く押さえる必要はありません。
また、目に炎症や強い痛みがある場合などは自己判断で温めず、眼科へ相談してください。
目玉をグルグル回せばいい?
私は患者さんに、
「同じところばかり見ないで、目も休ませましょう」
と説明することがあります。
目を閉じて眼球を動かすような方法を聞いたことがある方もいるかもしれません。
ただ、
「眼球をグルグル回せば眼精疲労が改善する」
とまでは言えません。
そのため私は、
目を無理に動かすことよりも、
まず、
・画面から目を離す
・遠くを見る
・目を閉じる
・まばたきをする
という方法を優先しておすすめします。
首・肩は「軽く動かす」
画面作業で首や肩までつらくなっている場合は、
目だけではなく体も休ませてみましょう。
例えば、
肩をゆっくり上げてストンと落とす。
肩甲骨を軽く寄せて戻す。
首を左右へ無理のない範囲で向く。
一度立ち上がって伸びをする。
このくらいで十分です。
首を大きくグルグル回したり、
痛いところを強く揉んだりする必要はありません。
動かしたことで、
痛み、しびれ、めまい、吐き気などが出る場合は中止してください。
40代以降は「老眼だから仕方ない」で済ませない
40代くらいから、
「最近、近くが見づらくなってきた」
という方も増えてきます。
老眼は加齢による自然な変化ですが、
だからといって、
「目が疲れるのは全部老眼だから」
と決めつけるのもおすすめできません。
眼鏡やコンタクトの度が合っていないことで、目に負担がかかることもあります。
また、
ドライアイ
白内障
緑内障
などでも、目の疲れや見えにくさが出ることがあります。
「最近見え方が変わった」
と感じる場合には、眼科で確認してもらいましょう。
こんな症状は「疲れ目かな?」で様子を見ないでください
次のような場合は、
首や肩のセルフケアだけで様子を見ず、眼科への相談をおすすめします。
・休んでも目のかすみや見えにくさが続く
・急に見えにくくなった
・片目だけ急に見え方が変わった
・強い目の痛みがある
・目が強く充血している
・物が二重に見える
・光がチカチカする、急に飛蚊症が増えた
・視野の一部が欠ける、カーテンがかかったように見える
・眼鏡やコンタクトが合わなくなったように感じる
特に、
「急に見え方が変わった」
場合は、単なる疲れ目とは限りません。
早めに眼科を受診してください。
まとめ
夕方になると、
目が重い。
かすむ。
目の奥が疲れる。
そして首や肩までつらい。
こうした症状があると、
「仕事だから仕方ない」
「スマホを使っているから仕方ない」
と思ってしまうかもしれません。
でも、
まずできることがあります。
・同じ距離の画面を長時間見続けない
・途中で遠くを見る、目を閉じる、まばたきをする
・首や肩も同じ姿勢のままにしない
・画面との距離や文字の大きさを見直す
・見え方そのものに変化があれば眼科で確認する
私は、疲れ目を訴える患者さんには、
「目だけを何とかする」
のではなく、
目を使っている環境や、首・肩の状態まで一緒に見直すことが大切だと考えています。
ただし、
目そのものの病気を接骨院で判断することはできません。
「ただの疲れ目かな?」
と思っていても、
症状が続く、見え方がおかしい、痛みが強いという場合には、
眼科で一度確認してもらってください。
※この記事は一般的な健康情報をお伝えするもので、眼科疾患の診断や治療を目的としたものではありません。目のかすみ、視力低下、眼痛、複視などの症状には、目の病気が隠れている場合があります。気になる症状が続く場合や急な変化がある場合は、眼科を受診してください。
参考資料
厚生労働省
「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」
今後も、毎日の体を無理なく整えるためのセルフケアをお伝えします。
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