我が愛すべきアバターを解放する。(500字)
エレナ・ダナーンをまとめると次のようになる。多くの宇宙人はリスクを伴う星ではなく、そのあいだに停泊する宇宙船で暮らしている。船と云っても広大で、なんら星と変わらない。平均寿命は約十万年。言語では遅過ぎるから、テレパシフィックに傳えあう。出産は母子ともに命の危険を伴う方法なんてとらず、子作りも焦る必要がまったくない。
一方の地球人は宇宙の監獄たる星に飛ばされた魂たちで、DNAも弄られ、異様に寿命が短い。これまでは他の星への転生がなかなか許されず、地球の輪廻を繰り返すしかなかった。禅では「佛にあったら斬れ」と教えるが、佛に扮した宇宙人が地球に送り返してきたからである。これが解放されたのが意外と最近で、2020年代の初頭という。
しかし、そんな地球が宇宙から注目の的となっている。ひとつは未だにそのような奴隷制が敷かれていたということ。そして、もうひとつが地球人の『アバター』が美しく、可能性しかないからである。
たとえば右耳を澄ませば、多くの者は左に眼球を動かすが、別に左を視たいわけではない。眼にも別様の可能性があるということだ。ちなみに我が左眼は土星である。その輪が頭骨に刺さっていと痛い。
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