やっぱ自由意志はある(たぶん)
これ ↓ の続きの自由研究です。
■背景
ホモ・デウスの8章では
$${\Large\bf{人間には自由意志がない}}$$
とほぼ言っている(ほぼ)
そういうネタは大好物なので、続けざまにこっちの本 ↓ も読んでみた
(注意)こちら ↑ は自由意志の否定ではなく、認知科学を解説してる本です。
■本のざっくり解釈
吊り橋効果や脳梁切断(分離脳)患者などの実験からわかることとして
人は、
・自分がドキドキしてると「恋してる」と思っちゃう
・自分の意図せぬ行動の結果を見せられたとき「自分の意志でやった」と思い込んで、脳内で後付けした理由を疑いもなく言えちゃう
↓
・人は、脳がでっち上げた結論を鵜呑みにする
・脳は、一瞬一瞬の状況に意味付けを行い、その結果を自分に押し付ける
↓
・心は薄っぺらで、表面的で、深みなどない
・思考(心)というのはその場その場の即興のでっち上げ(創作作品)でしかなく、「内的な思考世界」なんていう深みのあるものは存在しない
・無意識下で思考するなんてこともありえない
・心の即興は、以前の思考や言動と食い違わないよう「記憶の痕跡」と照らし合わせて一貫性を持たせることを任務としているだけ
・だから、莫大な量のデータ(=記憶の痕跡)さえあれば AI ができちゃう
・ただし人間は、心が即興で押し付けてきた答えを再解釈したり再構築したりして、過去に縛られない新たな創造をすることもできる
■考察
仏教を真似て、以下の①~⑤に「心」を細分化して考えてみると
(⓪色:肉体)
①受:感覚(五感+意根から感受する、苦楽、温寒などの感覚のこと)
②想:概念(赤くて丸いものをみて「リンゴ」と認識すること)
③行:意志(「リンゴ食べたい」など、心がある方向に動くこと)
④識:思考(「食べたいけどダイエット中だから良くない」など、記憶・経験に照らして善悪などを分別し、論理・理屈をこねること)
<特殊>
⑤念:雑念(外部からの刺激がなくても瞑想中に浮かんでくるアレ)
(ちなみに「意根」とは、アドレナリンなどの生化学反応のことかな?)
今回の本 も ホモデウス も、①→②→③→④ルート(つまり即興ルート)の説明しかしておらず、頭の中で自問自答するケース(③④⑤をInputにして記憶に照らしながら反芻するルート)の説明がない
即興ルートの心の動きは、確かに「記憶の状態」を色濃く反映するだろうが、反芻ルートはその「記憶の状態」を矯正することができるはず
例えば「善人になりたい」と繰り返し唱えることで、記憶の中の「善人になりたい比率」を増すことができて、次回の即興ルートでは善人思考になる可能性が高まる
$${\Large\bf{これこそが自由意志なのでは?}}$$
ただし即興ルートにおいては、
脳が出した結論が大間違いでも、人はびっくりするぐらいそれを鵜呑みにして、自信満々に「それが俺の自由意志だ」と言っちゃう
↓
だからハラリさんが指摘する「人間は簡単にハッキングできる」という懸念は、よくよく実感できました。
