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自分を責めなくなる、鏡の裏側の話──黒の効果

鏡は、ただの透明なガラスではない。

その裏側には、静かに黒い層が塗られている。

黒があるからこそ、鏡は私たちの姿を映し出す。

もし黒がなければ──ガラスは透き通り、何ひとつ映すことはないだろう。

何もない透明さは、ただ景色の向こう側を映すだけ。そこに「自分」という存在は現れない。

心もまた、鏡とよく似ているのかもしれない。

私たちの中にある「暗さ」。見たくない感情。隠してしまいたくなる弱さ。癒えない古い傷。

そんなものを、私たちはつい、なかったことにしたくなる。

なぜなら、暗さは痛みを伴い、ときに私たちを歪めてしまうから。

けれど、もし心の中にまったく暗さがなかったなら──私たちは、本当の自分という像を、どこにも見つけることができないのかもしれない。

傷つき揺らぎ、戸惑い立ち止まりながら。

それでも生きてきた記憶が、あなたという人の輪郭を、確かなものにする。

暗さは、消すべきものではない。

それはきっと、あなたという存在に、深みと輝きをもたらすための、大切な背景なのだ。


──たとえば、黒い器のように。

それ自体は静かに佇み、何も語ろうとはしない。

けれど、そこに盛られた料理の色や艶を、驚くほど鮮やかに引き立てる。

黒という深い背景があるからこそ、赤や黄の温かな色も、白い湯気さえも、いっそう豊かに、いっそう美しく映し出される。

料理と器が引き立て合うように、光と影も、傷と輝きも、互いを映し照らし合いながら、この世界に静かな深みを生み出している。

暗さがあるからこそ、光は、こんなにも美しい。

そして、あなたという存在もまた──ただそこに在るだけで、誰かの世界に、静かな光を灯しているのかもしれない。



この記事が、あなたの中の「暗さ」を 少しでも優しく照らせていたら幸いです。


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#自己受容 #心理学 #エッセイ #自分軸


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音伊紅芳 (Kouka)|セルフルミナスコーチ × 言語化ライター 読んでいただきありがとうございます♥️ あなたの優しさが、創作の力になります。