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第4話|「なんで分かってくれないの?」をやめたら、家族がちょっと優しくなった。

私、昔からよく思っていました。

「なんで分かってくれないの?」

旦那さんにも。
母にも。
姉にも。
そして最近では、娘にも。

こっちはちゃんと言ってる。
説明もした。
なのに、伝わらない。
そして最終的に、
「もういい!!」
となる。(笑)

……あるあるじゃないですか?

でも接客・エンタメの仕事をしていて、ある日ふと思ったんです。

私、仕事では、
全員に同じ伝え方なんてしてないじゃん。

同じ説明でも、相手によって変えている

接客の現場では、
同じことを伝えるにしても、相手によって伝え方を変えます。

急いでいる人には、簡潔に。
不安そうな人には、丁寧に。
子どもには、分かりやすく。
外国の方には、簡単な言葉やジェスチャーも使う。

一度で伝わらなければ、
「なんで分からないんですか?」
なんて言わない。

言葉を変える。
順番を変える。
見せ方を変える。
なのに家では、
「私は言ったからね!」
で終わっていた。(笑)

いや待て。
家族にこそ、それやったらいいんじゃない?
と思ったのが始まりでした。

旦那には「ゴール」を伝える
まず旦那さん。
我が家で一番よく起こるのが、
「ちょっと娘見てて!」問題。

私の中では、
「娘と遊んで、その間に私が家事を終わらせる」
までがセット。

でも旦那さんからすると、
娘と同じ部屋にいる。
……。
確かに見てる。(笑)
間違ってはいない。

ただ、
私が思っていた「見る」と、
旦那さんが思っていた「見る」が違っただけ。
だから最近は、
「20分でご飯作っちゃいたいから、その間一緒に遊んでてくれる?」
みたいに、
何のために・どこまでしてほしいか
を伝えるようにしています。

すると、
「娘見てて!」
より圧倒的に伝わる。
旦那さんには、
ゴールを見せる。
これが我が家では結構効いています。

心配性の母には「安心材料」を足す
次、母。
母は心配性です。

何かあると、
「大丈夫なの?」
「ちゃんと確認した?」
「それ平気?」
こちらとしては、
大丈夫だってば!!!
となる。(笑)
昔は、
「大丈夫だから!」
で会話を終わらせていました。

でも当然、
母は安心しない。
また聞いてくる。(笑)
そこで、
「大丈夫だよ」
だけじゃなく、
「大丈夫だよ。もう○○まで確認してあるよ」
まで言うようにしてみました。

すると、
「あ、そうなのね」
で終わることが増えた。
母が欲しかったのは、
「大丈夫」という言葉ではなく、
大丈夫だと思える材料
だったんですよね。
同じ「大丈夫」を伝えるにも、
母には、
安心材料を添える。

気難しい姉には「親しき仲にも礼儀あり」
そして姉。
姉妹って、不思議です。

他人だったら絶対に言わないようなことを、
平気で言う。(笑)
「それやっといて」
「なんで?」
「前言ったじゃん」
距離が近いぶん、
言葉をめちゃくちゃ省略する。
そして距離が近いぶん、
めちゃくちゃ腹が立つ。(笑)

でも大人になって、
「親しき仲にも礼儀あり」って、
本当にその通りだなと思うようになりました。
だから、
「これやっといて」
ではなく、
「これお願いしてもいい?」
やってくれたら、
「ありがとう、助かった!」
家族だから言わなくていい、
ではなくて、
家族だからこそ言う。

姉には、
礼儀を一個足す。
それだけで、余計な衝突が減ることがあります。

娘には「正論」より「分かる言葉」
そして娘。
これはまだ私も絶賛研究中です。(笑)

例えば、
「早く着替えて!」
と言っても、
まあ、着替えない。
「保育園遅れるよ!」
と言っても、
本人には、
知らんがな。

ですよね。(笑)

だから、
「この服とこの服、どっち着る?」
とか、
「ママとどっちが早く着替えられるかな?」
みたいに変えてみる。
すると、
さっきまで全く動かなかったのに、
急にやる気を出すことがある。
同じ「着替えてほしい」でも、
大人の正論をぶつけるより、
娘に届く言葉に変える。

もちろん、
それでも着替えない日はあります。
普通にあります。(笑)
でも、
「なんで分からないの!」
と思う回数は少し減りました。

全員に同じ私でいなくてもいい
ここで、私の中で結構大きな発見がありました。

旦那には、ゴール。
母には、安心材料。
姉には、礼儀。
娘には、分かる言葉。
これって、
相手によって自分を変えてる
とも見えるかもしれません。

でも私は、そうは思っていません。
伝えたいことは同じ。

ただ、
「相手に届く形」に変えているだけ。
プレゼントだって、
相手によって包装紙を変える。
中身まで変わるわけじゃない。
言葉も、たぶん同じです。

「言ったのに」は、自分目線だった

以前の私は、
「ちゃんと言った」
を大事にしていました。
でも、
「言った」と「伝わった」は違う。

仕事では分かっていたはずなのに、
一番近い家族には忘れていました。
自分が言いたい言葉で伝えるのか。
相手に届く言葉で伝えるのか。

ほんの少しの違いだけど、
後者を意識するようになってから、
家の中で、
「なんで分かってくれないの?」
と思う回数が少し減った気がします。

そして不思議なことに、
私の言い方が変わると、
相手の返し方もちょっと優しくなる。
毎回じゃないですよ。

旦那さんに普通にイラッとする日もあるし、
姉に、
「いや、その言い方よ」
と思う日もある。(笑)
娘には朝から、
「早くしてーーー!」
って言っています。
全然、完璧じゃない。

でも、1回だけならできるかもしれない

私は、
「いつも優しくしましょう」
なんて絶対に言えません。

私ができてないから。(笑)

でも、
10回のうち1回だけ、
言い方を変えてみる。

「なんでやってないの?」
を、
「これお願いしてもいい?」
にしてみる。
「大丈夫だから!」
を、
「大丈夫。ここまで確認してあるよ」
にしてみる。

それだけなら、
できる日があるかもしれない。

そして、その1回で、
ケンカにならずに済む日があるかもしれない。
だったら、
私はそれで十分だと思っています。

今日の心送り
相手を変えようとすると、
めちゃくちゃ疲れます。
旦那も。
母も。
姉も。
娘も。
私の思い通りにはならない。(笑)
でも、
自分の言葉の渡し方なら、
ほんの少し変えられる。
「私はちゃんと言ったのに」
と思ったとき、

一回だけ、
「この人には、どうしたら届くかな?」
と考えてみる。

言葉の中身は同じでも、
渡し方をちょっと変えてみる。

それも、
私が思う「心送り」です。
人生は大胆に。
人との関係は綿密に。

そして、
親しき仲にも、ホスピタリティ。

次回。
ここまで偉そうに書いてきましたが、
私、全然できない日のほうが多いです。(笑)

それでも、少しだけ「心送り」を意識するようになって、
生活が前よりうまく回るようになった気がしています。
そして何より、
私自身が少しポジティブになりました。

第5話は、
「私だって全然できてない。それでも“心送り”を続ける理由。」
いいことをしたら、いいことが返ってくる。
私はそれを勝手に、
「恩めぐり」
みたいに感じています。
ちょっと魔法みたいな、本当の話。

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