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「どうして、そう思ったの?」を言葉にしないと、話し合いは始まらない

自分の考えを言葉にできていますか?

「あれが欲しい」「こうしたい」

そう言われたとき、
あなたはその理由まで、
一緒に聞いているでしょうか。

言葉だけを受け取ると、
わがままに見えることがあります。

けれど、その奥には、
不安や願い、 大切にしたい理由が
隠れていることがあります。


我が家のルールは「申告制」

子どもたちが幼いころ、
我が家にはひとつの小さなルールがありました。

何かを買ってほしいとき。
何かを変えたいとき。

ただ「ほしい」「やりたい」と言うだけではなく、
「なぜそう思うのか」を
自分の言葉で伝えてみること。

理由がわからなければ、
母は協力できませんよ。

そんなふうに、
よく子どもたちに話していました。


ある日の「うどん事件」

ある日の夕食のことです。

私がうどんの支度をしていたとき、
子どもたちが言いました。

「うどんの出前がいい」

もう支度は始めていましたから、
一瞬、えっ?と思いました。

でもそこで、
紙と鉛筆を出して、
子どもたちと一緒に書き出してみることにしました。

「なぜ、出前がいいのか」

話し合ってみると、
理由はとてもシンプルでした。

私が用意していたうどんには入っていなかった、
「お揚げ」が食べたかったのです。

その日の夕食は、
出前ではなく、
お揚げをのせた自家製うどんになりました。

もしあのとき、
「もう作っているんだから、出前なんてだめよ」
とだけ返していたら、
子どもたちの本当の願いには気づけなかったと思います。

表に出てきた言葉だけを見れば、
それはわがままに見えたかもしれません。

でも理由を聞いてみると、
本当に欲しかったのは、
出前ではなく、お揚げだったのです。


大事なのは、言い分ではなく「考え」

これは、家庭の中の些細な出来事かもしれません。

けれど、仕事の場面でも、
同じことが起きているのではないでしょうか。

「こうしたいです」
「このやり方を変えたいです」
「これが必要だと思います」

そんな言葉が出てきたとき、
大切なのは、
ただ強く主張することではありません。

自分の考えを整理し、
「なぜそう思うのか」
自分の言葉で伝えること。

そこから、
初めて話し合いが始まります。

理由が見えてくると、
相手も一緒に考えやすくなります。

本当に欲しかったものは何なのか。
どこを工夫すれば満たせるのか。

その答えは、
最初の言葉だけでは見えないことがあるのです。


話し合いは、何かを生み出す時間

理由が言葉になると、
選択肢が広がります。

ただ賛成するか、反対するかではなく、
「どうすれば近づけるだろう」
と、一緒に考えられるようになる。

対立ではなく、調整へ。

その先に、
思いがけない企画やアイデアが
生まれることもあります。


考えを言葉にするということ

考えを言葉にするには、
時間がかかることがあります。

けれど、
その時間と引き換えにしてはいけないものが、
確かにあります。

自分の気持ちに気づくこと。

相手と、ちゃんと向き合うこと。

「なぜそう思うのか」を言葉にすることは、
そのための、静かなスタートなのかもしれません。

最近、「理由まで聞いてもらえた」
と感じた場面はありましたか。

あるいは、
誰かの言葉の奥にある理由を、
聞いてみた場面はあったでしょうか。

次に誰かが、
「こうしたい」と言ったとき。

すぐに答えを出す前に、
一度だけ聞いてみる。

「どうして、そう思ったの?」

その一言から、
対話は静かに始まっていくのだと思います。

新しい自分につながっていくのかもしれませんね。


今日のひとこと

すぐ答える前に、「どうして、そう思ったの?」の一言から、
対話は静かに始まっていく

きょうもいい日になりますね🌹

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Profile
桐生 純子|コミュニケーショントレーナー
法人を中心に30年・延べ15万人の研修現場に立ってきました。
「伝わらない」の多くは、言葉ではなく姿勢の問題です。
その気づきを、記事を通してお届けしています。
著書『こころのスイッチ』

PS. 公式LINEでは
日常の中で取り入れやすい小さなワークや、
心の整え方についてのコラムも配信しています。








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