赤ちゃん古事記 ②
続き。
さて、ウマシアシカビヒコジノ神の次に古事記に出てくるのは、天之常立神(あめのとこたちのかみ)。古事記伝では、「常(トコ)」とはソコ(底)であって、極まる所」と説明がある。
天が極まる所。子宮の中の天。子宮内膜?
次に出てくる国之常立神(くにのとこたちのかみ)は胎盤?
ここから、受精卵が胎児へと変わってゆく。
豊雲野神(とよくもすのかみ)=細胞が凝りはじめる。
[古事記伝:クモスは物の集まり凝る意+初め芽(き)ざす意]
宇比地邇神(うひぢにのかみ)=泥の様になってゆく。
[古事記伝:潮と土がまじりて未だ別れざるもの=泥である]
妹須比智邇神(いもすひぢにのかみ)=細胞が別れてゆく。
[古事記伝:その潮と土が分かれたるをゆう]
角杙神(つのぐひのかみ)=形が出来始める。
[古事記伝:ツノグム。尾頭手足の未だならざる形をツヌという。さればツヌグイとは神の御形のなり初めたる由なり]
活杙神(いくぐいかみ)=動き始める。
[古事記伝:生き動き初むる由の御名なり。]
意富斗能地神(おほとじのかみ)・大斗乃辨神(おほとのべのかみ)=細胞が全て出来上がる。
[古事記伝:オホは讃え語。トは所。ノはてにをは。ジは男性を尊ぶ語。べは女性を尊ぶ語。この二柱の御名は土となるべき物の凝り成りて国所の成れる由にて、それに男女の尊称をつけたるなり。]
淤母陀琉神(おもだるのかみ)=形が不足なく備わって整う。
[古事記伝:オモダル=面足る。不足なく具わり整う。]
阿夜訶志古泥神(あやかしこねこかみ)=あぁ(感嘆の声)。すべて形が整ったことに、畏れかしこんで感嘆している。
[古事記伝:アヤ=驚いてあげた感嘆の声。カシコ=おそるる意。ネ=男をも女をも尊ぶ称なり。]
そして、次に登場する神はイザナギ・イザナミの神。古事記伝ではイザナギ・イザナミを「いざない君(きみ)」「いざない女君(めぎ)」であると説明している。
形が整った胎児に、イザナギ・イザナミが生命をいざなう。
どうでしょうか。
受精卵を見てふと思い立った風景。
古事記冒頭に詠まれた国(世界?)が出来上がる風景は、赤ちゃんが生まれてくる風景とリンクしていて、私たちはイザナギ・イザナミの神に魂を誘われて生まれてきたのかもしれない。そんな風に思ったのでした。
(因みにこの時読んでいたのは、筑摩書房発行の『本居宣長全集 第九巻』121ページ以降です。ご参考までに)
