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〜ep7〜バチェラーレポートが更新されました



バチェラーレポートが更新された。
思わずスマホをぶん投げそうになった。

トーク内容や容姿に自信のあった私は、
この更新を心待ちにしていた。

気になる結果はこれ。






画面を何度もスワイプして更新しても
3.7のまま。
アプリ再起動をしても3.7のまま。

こんなに評価レポートを楽しみにしていたのに。
毎日毎日アプリを開いて確認していたのに。


女子高生の頃、
竹下通りで渡された名刺の数々は、
私にとってただの紙じゃなかった。

「あなたは人から見られる価値がある」
そう言われたような気がしていた。
十数年経つ今も、現に大切にしまってある。

今、スマホの画面に表示された3.7を見ている私は、妙な既視感を覚えた。


名刺が数字に変わっただけ。

スカウトマンが婚活相手に変わっただけ。


立ち飲み屋に行けば、
なぜか毎回知らないおじさんと話している。
放っておいても隣に人が来る。
「もう帰っちゃうの?おじさん奢るからもう一杯飲んで行きなよ!」は70%の確率で発生する。


それなのに、3.7だなんて…。
自分が滑稽すぎる。

初回でGOLDになった割には低い。

正直かなり浮かれていた。
「私、意外といけるんじゃない?」
そんなふうに思っていたぶん、
評価は妙に現実的だった。


以前のデートのまとめ記事でも書いたように
特段、悪い印象はなかった。

それなのに——。

楽しく会話していた相手が評価を低く付けたのかもしれないと思った瞬間、少しだけ胸がざらついた。


婚活では、
言葉と本音が一致するとは限らない。

アプリを始めてから、
私は少しずつ数字を信じるようになっていた。

レポート。
ランク。
評価。

気づけば自分の価値まで
数字で測ろうとしていた。


そんなことを考えていたら、
バチェラーデートを頑張るのも萎えた。

毎日来る「明日のデートに参加しませんか?」
には、「またか」とため息。



たった数字ひとつ。

なのに、その日も次の日も
何度もアプリを開いては閉じた。


婚活を始めたはずなのに、いつの間にか私は「誰かに選ばれるゲーム」をしている。
まるでオーディションだ。

もっと評価されたい。

もっと良い人とマッチしたい。

もっと上に行きたい。

そんな気持ちがなかったと言えば嘘になる。

でも、本当に欲しかったのは数字なの?

そう考えながらプロフィールを眺めていた時、ふと気づいた。

落ち込んでいる理由は
評価が低かったからじゃない。


私は、自分が思っていた自分と
他人から見た自分の間に
ズレがあるかもしれないことが
怖かったのだ。

自信があったからこそ。

期待していたからこそ。

その数字が妙に刺さる。


バチェラーデートという戦場。
相手につけられる評価。


実際は、
相手を知る場所じゃなく、
自分を見る場所なのかもしれない。

次のデートに行く気は正直なくなっていた。


それでも私は、また
レポートの更新を待っている。

十数年前にもらった名刺は、
今も引き出しの奥にしまってある。

でも、今なら少しわかる。

私が大切にしていたのは、
名刺そのものじゃない。
「選ばれた」と思えた、あの感覚。

だからきっと、3.7に落ち込んだ私は、
竹下通りで名刺を握りしめていた頃の私と
あまり変わっていない。

その前に一度、竹下通りへ行こうと思う。

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