kintone「権限チェッカー」を作った理由
はじめに
kintone を使っていると、
「権限って本当にこれで合ってるのかな?」
と不安になる瞬間が、必ずあります。
ユーザー / 組織 / グループが複雑に絡み合う
アプリ権限とレコード権限が上書きされたり相殺されたりする
フィールド権限まで入ると、もう“何が効いているのか” 分からない
これはクライアント様をサポートしていても同じで、
人事異動や組織改編のタイミングで権限の不一致が発生し、
最終的に「誰を信じればいいのか」分からなくなってしまうケースが意外と多いです。
そんな背景があり、
「権限を視覚化し、ズレを発見できるツール」 を作りたいと思ったのが今回の出発点でした。
権限チェッカーのラインナップを整理しました!
— Nest Rec (@NestRecKintone) December 4, 2025
●Lite版(無料)
手動で権限チェックだけできる“試用版”。結果保存なし。https://t.co/DJgLK5ecZX
●Pro版(5,500円)
権限チェック結果をレコードに保存して、前回からの差分も自動でハイライト。https://t.co/gJtjUHqiCM
●Audit… pic.twitter.com/Ts8dtwZ7fn
なぜ、権限チェッカーを作ろうと思ったのか
kintone の権限は本当に強力ですが、
構造が複雑なため、次のような状況をよく見かけます。
管理者の頭の中だけで把握されている
権限が“積み足し式”に増えていき、いつ・どこが変わったか不明
組織変更で古い権限が残り続けてしまう
内部統制や監査で「なぜこの権限ですか?」と聞かれて固まる
特に最近は IPO準備や内部統制の強化 が進む企業も多く、
「権限設定の証跡が欲しい」という声が増えました。
そこでまず作ったのが、
“今の権限をそのまま可視化する” ことに特化した Lite版 です。
3つのエディションに分けた理由
作っていく中で、企業によって必要な粒度が全く違うことが分かりました。
そこで以下の3段階に分けています。
🔹 Lite版(無料)
権限チェックを その場で手動実行 するためのシンプルな版です。
レコード詳細画面からクリック1つで権限を可視化
結果は保存せず、“その時点の実効権限” を確認する用途
技術検証やPoC、小規模チームでの利用に最適
「まずは試したい」 という方のための無料版です。
🔹 Pro版(買い切り 5,500円)
実務で最も求められる
「結果の保存」+「差分チェック」 に対応。
チェック結果をレコード内に保存
前回との違いをハイライト表示
アプリ/レコード/フィールド権限の “詳細表示”
運用担当者が日常的に使うなら、こちらが現実的な選択肢です。
🔹 Audit Edition(サブスク・準備中)
内部統制・監査対応向けの上位版です。
権限チェックの結果をログアプリに蓄積
定期実行にも対応予定
一覧からの一括チェック、履歴管理
IPO準備や内部統制で“証跡”が求められる企業向け
“権限を管理し続ける仕組み” を整えるのが目的です。
作ってみて感じたこと
権限を可視化すると、意外なほど多くの気づきがあります。
ずっと残っていた不要な権限が見つかる
組織変更で“取り漏れ”が見つかる
「あ、こんなところから参照されてたんだ」という繋がりに気づく
管理者同士で認識が揃う
特に、
「どの権限が本当に効いているの?」
という疑問に対する答えが得られるだけで、
運用の安心感がまったく違います。
おわりに
権限チェッカーは、
現場の困りごと・クライアントの悩み・自分の体験が重なって生まれたツールです。
Lite版は無料で利用でき、
権限の理解を深めるための“教材”としても役立つと思います。
Pro版、Audit Edition も、
ただ「便利にする」ためではなく、
権限管理を継続的に改善する文化を作るため の仕組みとして位置付けています。
今後も改善や機能追加を続けていきますので、
ぜひ気軽に使ってみていただけると嬉しいです。
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