たんぱく質には点数表があります(たんぱく質の科学④)
このシリーズでは、たんぱく質は10万種類あること、その材料になるアミノ酸は20種類しかないことを書いてきました。今日は4回目。たんぱく質には点数がついている、という話です。
9種類は、体の中で作れません
20種類のアミノ酸のうち、9種類は人間の体で合成できません。必須アミノ酸と呼ばれる、食べ物から入れるしかない9つです。
そして合成するときは、9種類が全部そろっていないと進みません。1種類でも足りなければ、そこで止まります。
桶にたとえると分かりやすい話
よく使われるのが、板を組んだ桶のたとえです。桶に水を張るとき、入る水の量を決めるのは、いちばん短い板なんですね。他の板がどれだけ長くても、そこまでしか溜まりません。
必須アミノ酸も同じで、いちばん足りていないものに全体が引っ張られます。この満たされ具合を数値にしたものが、アミノ酸スコアです。9種類がそろっていれば100、どれかが足りなければその分だけ下がります。
主食は、点数が上がりにくい
具体的な数字を見てみます。
卵・肉・魚・牛乳 …… 100
大豆製品 …… 100
精白米 …… およそ65
小麦(薄力粉) …… およそ40台
穀物は、リジンというアミノ酸が少ないため点数が伸びません。以前、主食にもたんぱく質は入っているという話を書きましたが、量は入っていても、点数のほうは高くないんですね。
だから、組み合わせで補う
とはいえ、これは「ごはんやパンではダメ」という話ではありません。足りない板は、他の食材で足せます。
ごはん+納豆、ごはん+卵、ごはん+焼き魚
パン+卵、パン+チーズ、パン+豆のスープ
日本の食卓が「主食+汁物+おかず」の形になっているのは、結果的にこの補い方として理にかなっています。単品でスコアを完成させる必要はなく、1食のなかで足りればいいわけです。
「たんぱく質を何g摂ったか」という話の1段階うしろに、その中身がそろっているかという話がある。そのくらいの理解で、日常には十分だと思います。
