ソイプロテインは、大豆から油と繊維を抜いた残りです

「ソイプロテインって、何でできてるんですか?」

聞かれることが多いのですが、答えは拍子抜けするくらい簡単です。大豆です。 それ以上でも以下でもありません。

ただ、「どうやって大豆からあの粉になるのか」を知っていると、味のクセの理由まで一緒に説明がつくので、今日はそこを書きます。

作り方は、引き算です

工程は細かく分けると10段階くらいありますが、やっていることを乱暴にまとめると4つです。

  1. 皮をむいて砕く — 大豆を洗い、外皮を取って細かくします

  2. 油を抜く — 圧搾や抽出で油分を取り除きます。ここでできるのが「脱脂大豆」です

  3. たんぱく質だけ溶かし出す — 脱脂大豆をアルカリ性の水溶液で処理して、たんぱく質を溶かします。溶けずに残る繊維(おからにあたる部分)は遠心分離で捨てます

  4. 沈めて、洗って、乾かす — 液体の pH を調整するとたんぱく質が沈むので、それを洗って中和し、乾燥させて粉にします

つまり、足しているのではなく、大豆から他のものを引いているんですね。大豆にはたんぱく質のほかに脂質も炭水化物も入っていますが、それを順番に外していくと、たんぱく質の割合が高い粉が残る。それがソイプロテインです。

「プロテイン」という言葉から、何か合成されたもののような印象を持つ方がいますが、実際は搾りかすの精製に近い作業です。

苦味の正体は、サポニンです

ここからが本題かもしれません。

ソイプロテインに「ちょっと苦い」と感じる方がいます。あれには、はっきりした原因があります。

ひとつはサポニン。大豆に含まれるポリフェノールの一種で、苦味を持っています。泡立つ性質があるので、豆を茹でたときに出るあのアクと泡、あそこに多く含まれています。大豆を煮たことのある方なら、あの独特の香りを思い出せると思います。

もうひとつはBCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)です。トレーニングをする方が好んで摂る成分ですが、これ自体がかなり強い苦味を持っています。ソイプロテインにも含まれているので、苦味の一部はここから来ています。

面白いのは、どちらも取り除くのが望ましいとは言えない成分だという点です。苦味だけを狙って消すことは、できなくはないけれど、あまり得がない。だから多くのソイプロテインには、うっすら苦味が残っています。

感じ方には、かなり個人差があります

同じものを飲んでも、まったく気にならない方と、はっきり苦いと感じる方がいます。

  • 子どもは苦味に敏感です。 苦味の経験値が少ないぶん、大人より強く感じます

  • ホルモンバランスでも味覚は動きます。 妊娠中や更年期に、急に特定の味が受けつけなくなる、というのはよくある話です

「前は平気だったのに」という場合、粉が変わったのではなく、こちら側が変わっていることもあるんですね。

苦味が気になるときの3つの手

対処としては、こんなところです。

  • 温度を下げる — 大豆は温めると苦味が立ちやすくなります。温かいスープで気になるなら、冷たくして試してみてください

  • 塩をひとつまみ — 塩は苦味を抑える方向に働きます。甘い系より塩気のあるもののほうが、大豆の苦味を扱いやすいのはこのためです

  • 待つ — 身も蓋もないのですが、ビールやコーヒーと同じで、苦味は慣れます

お子さんが苦手そうなら、無理に早く始めなくてもいいと思います。味覚は変わっていくものなので、成長してからでも遅くありません。

苦味を「品質が悪い」と受け取ってしまうと、選択肢が狭まります。大豆から来ている成分の味だと分かっていれば、温度と塩でだいぶ扱える、くらいに思っていただくのがちょうどいいのかなと思います。

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