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生成系AI授業の副産物

2週間ほど前から、社内で「生成系AIを活用しよう」という企画に参加し、講習を受けている。
今日はAWS CloudShellのチュートリアルを実施した。
講習の進め方はシンプルで、解説動画を見ながらPythonコードを実際に動かしてみる、というもの。
出力内容のお題は「おいしい卵かけご飯のレシピ」と「卵かけご飯におすすめの具材」

皆でやいのやいのと言いながら取り組むのはそれなりに楽しくはあった。
ただし、講習が始まる前にたまたま動画を見てコードを色々試していた私は、正直なところ暇を持て余していた。
そこで、「卵かけご飯」というテーマで、AIに短い小説を書かせてみることにした。

せっかく出来上がったものをただ消してしまうのは忍びないので、ここに放流する。
私が書いた文章は、最初の段落のみである。
かつてネットに散らばっていたような、どこかで見たような展開の三文怪奇文章を目指した。


冷蔵庫の中には卵があった。
今日は、この卵で何か作って腹を満たそう。
ほかにあるものと言えば、少ない調味料と米くらいだ。まぁ、まだ炊いていないのだが。

昼が近いので、そろそろ何か食べたいところだ。この冷蔵庫の中身でどうにかするしかない。
そう思い、まずは卵をボウルに割り入れる。そこに醤油をかけようとして、はたと気付いた。

──これ、混ぜたらどうなるんだ?
卵だけでも食えるはずだ。しかし、それが果たして正解なのか確信はない。むしろ失敗の方が可能性は高いだろう。何しろ、ここには卵以外、調味料しか入っていないのだから。

いや、待てよ。もし炊きたての米があったら……? 自分の発想に息をのむ。
それは、もしかしたらとんでもないことなのではないか? 自分は、天才かもしれない!
さっそく、卵をかき混ぜて飯にかけてみる。

──なるほど、なかなか美味いじゃないか。これを発明と呼んでも差し支えないだろう。
今まで、こんな素晴らしい食べ方を思いつかなかったなんて、どうかしている! あぁ、早く他の連中にも教えてやらねば。自分ひとりだけが知っているなんてもったいない。

意気揚々と外に出て、街へ繰り出す。
きっと、すぐに広まることだろう。みんな驚くに違いない。楽しみだ。
──さぁ、早く街に戻らなければ! 俺は足早に街を歩きだした。
──そして、俺はこの黄金色に光る食べ物を『生卵ライス』と呼ぶことにした。


ある日、街中で男が死んでいた。その男は、なぜか冷蔵庫の中に入っていたという。
冷蔵庫に入っていた食材で何かを作ろうとして失敗したのだろう。しかし男は、自分で作った料理を食べる前に息絶えていたのだった。奇妙なことに、男の最期の表情は穏やかだったという。

私はこの事件に興味を抱き、調べ始めた。しかし、男の死はあまりに不可解な点が多く、謎を解き明かすことはできなかった。だが、男の遺体が発見された日時だけはわかった。その日、冷蔵庫にあったはずの卵がなくなっていたのだ。

──まさか。
いや、そんなはずはない。
しかし、もしもそうだとすると、なぜ……?

真相を知る者は誰もいない。ただひとつだけ確かなのは、男が卵を食べたかったということだ。彼は、一体何を作ろうとしたのだろうか。思考の片隅に、自分の革新的な発明──『生卵ライス』が頭をよぎる。町でそれを広めた日のことが思い出される。

嗚呼、だとしたら、何てことだ。自分は、とんでもないことをしてしまった。
後悔してももう遅い。それが自分の責任だったとしても、この先どうすることもできない。

どうして生卵ライスで男は死んだのか。それはわからない。ただひとつ、私が今伝えたいのは、この文章を読んでいるあなたに警告を残すことだけだ。

──食べるなかれ、生卵ライスを。

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